2003 Fiscal Year Annual Research Report
1;9転座を有する小児急性巨核芽球性白血病細胞株からのキメラ遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
15591107
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川崎 圭一郎 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (30359864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 雅文 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10157266)
竹島 泰弘 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40281141)
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Keywords | 小児白血病 / キメラ遺伝子 / クローニング |
Research Abstract |
今回、クローニングの対象としていたのは当科で経験し、またその白血病細胞の細胞株を当科で保有する1;9転座を有する急性巨核芽球性白血病(AMKL、急性骨髄性白血病(AML)のM7)の児の腫瘍細胞であるが、最近我々はこれとは別に15;17転座を有するAMLの一男児例を経験した。非常に興味深いのは、この症例における転座切断点は通常、急性前骨髄性白血病(APL、AMLのM3)に多数認められるPML/RARAとして知られるキメラ遺伝子が生じる部位とは全く異なっており、15q13と17q11であったことである。実際、この症例の腫瘍細胞は形態学的にはM2の芽球の像を呈しており、診断にも苦慮した。また、先の自験例M7症例と同様に、複雑で予後不良の臨床経過をとった。すみやかに初回寛解導入に成功し、以後は順調に強化療法を重ねて一旦治療終了となったものの、その直後に再発し、再寛解導入は不能で、非寛解状態で同種骨髄移植を施行した。移植後、約1ヶ月で再々発した。我々はこの症例についても未知のキメラ遺伝子を同定し得ないか、と考え、本年度はこの患児より得た白血病細胞からもゲノムDNAを抽出し、白血病細胞のゲノムライブラリーを作成した。今後、これを基にした小児自血病の客観的な分子診断の方法や、治療の標的分子の発見、さらに何故このような治療抵抗性の性質を有したかを、先のM7症例の解析と併行して明らかにする予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Keiichiro Kawasaki: "Clinical Features of 62 Allogeneic Stem Cell Transplantations ; the Evaluation of Prognostic Factor in a Single Institution"Kobe Journal OF Medical Sciences. 49. 1-10 (2003)
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[Publications] 副島 俊典: "急性白血病に対する予防的頭蓋照射後の二次癌および脳血管障害"小児がん. 40巻1号. 31-35 (2003)