2003 Fiscal Year Annual Research Report
臍帯血幹細胞の血管内皮細胞刺激による体外増幅を用いた造血幹細胞移植療法の開発
Project/Area Number |
15591115
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
藤田 一郎 佐賀大学, 医学部, 講師 (60228989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中畑 龍俊 京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
石井 榮一 佐賀大学, 医学部, 助教授 (20176126)
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Keywords | 臍帯血管内皮細胞 / 造血幹細胞 / 体外増幅 / サイトカイン |
Research Abstract |
我々の研究目的は造血幹細胞のin vitro培養増殖における臍帯血管内皮細胞の役割の確認と臍帯血管内皮細胞をフィーダーとして用いた体外増幅系の確立である。 1.臍帯血管内皮細胞の培養:既に確立され申請書で述べた方法により臍帯内皮細胞の初代培養行いフィーダー細胞の供給を可能とした。 2.造血幹細胞と臍帯血管内皮の共培養:我々は既に以前の研究で臍帯静脈血管内皮が造血幹細胞の増殖に必要とされる種々のサイトカインを発現・産生することを示している。そこでAndoらの方法に基づいて,まず下層に臍帯血管内皮細胞を培養して生着したのを確認した後,上層に幹細胞を播いて幹細胞の増殖を観察した。当初は臍帯血管内皮がコンフルエントになって幹細胞の共培養を開始した。しかし,この場合血管内皮細胞はコンフルエントになった後3-4日で剥離し始めたため幹細胞の増殖促進効果を確認するに至らなかった。一方,臍帯血管内皮の培養早期に共培養を行うと内皮細胞の機能が十分確立していないためか明らかな増殖促進を示す結果が得られなかった。 3.臍帯内皮細胞培養上清の造血幹細胞への効果:1,2の結果を踏まえて臍帯内皮細胞の培養上清を造血幹細胞の培養に加えてその効果を観察することにした。通常の血管内皮細胞培養は種々の増殖因子を含む牛胎児血清を高濃度使用するのでその作用は無視できない。そこで現在我々は内皮細胞の培養にF-12の無血清培地を使用して上清を採取し,上清を幹細胞培養ゲルに混和して内皮細胞由来の液性因子による造血幹細胞の増殖促進効果について現在検討中である。 4.これにより血清の影響を排除でき、増幅後のヒトへの使用が可能となると思われる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shibue M: "Synthesis of chemotactic peptide analogs with a photoaffinity cross-linker as new probes for analysis of receptor-ligand interaction."Protein Pept Lett. 10. 147-153 (2003)
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[Publications] Yanai F: "Essential roles of perforin in antigen-specific cytotoxicity mediated by human CD^4 T lymphocytes : analysis using the combination of hereditary perforin-deficient effector cells and Fas-deficient target cells."J Immunol. 170. 2205-2213 (2003)
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[Publications] Yoshiki M: "Synthesis and chemotaxis of fMLP analogs and non-formylated peptides."Peptide Science. 2002. 269-272 (2003)
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[Publications] Hiramatsu H: "Complete reconstitution of human lymphocytes from cord blood CD34+ cells using the NOD/SCID/gammacnull mice."Blood. 102. 873-880 (2003)
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[Publications] Nakahata T: "Cytokines regulate development of human mast cells from hematopoietic progenitors."Int J Hematol. 75. 350-356 (2003)