2004 Fiscal Year Annual Research Report
腎線維化の進展における間質浸潤マクロファージの腎保護的作用に関する検討
Project/Area Number |
15591124
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
西田 眞佐志 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (50275202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜岡 建城 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (60189602)
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Keywords | 腎線維化 / マクロファージ / 片側尿管結紮 |
Research Abstract |
今回我々は、Mφ欠乏マウスに対して骨髄由来Mφを投与することにより、腎線維化における間質浸潤Mφの役割について検討した。C57BL/6Jマウスに片側完全尿管結紮(UUO)を行い腎線維化を誘導した。UUO day 6およびday 10にcyclophosphamide (CyPh)を腹腔内投与しMφ欠乏を誘導し、さらにUUO day 7,day 9,day 11にマウス骨髄細胞をL-cell conditioned medium存在下で培養することにより得た骨髄由来Mφを1x10^7/mouse静脈内投与した。UUO day 14に腎摘出し、間質Mφ浸潤をF4/80免疫染色により、腎線維化の程度を腎組織Masson染色および腎組織中hydroxyproline量(HPLC法)を指標として検討した。また同様に、UUO day -2およびday 1にCyPhを投与し、UUO day 0,day 2,day 4に骨髄由来Mφを投与したマウスにおいて、UUO day 5の間質Mφ浸潤および腎線維化の程度を検討した。UUO day 5,day 14ともにCyPh投与により非投与群と比べ末梢血白血球数、間質浸潤Mφ数とも著明に減少した。またUUO day 5,day 14ともにCyPh+Mφ投与によりCyPh単独投与群と比べ間質浸潤Mφ数は有意に増加した。腎線維化の程度はUUO day 14においてCyPh投与により非投与群と比べ有意に増加し、CyPh+Mφ投与によりCyPh単独投与群と比べ有意に減少した。UUO day 5ではこれら3群間で腎線維化の程度に有意差を認めなかった。以上の結果より、UUO後期では間質浸潤Mφは腎線維化に対し抑制的に働く可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)