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2003 Fiscal Year Annual Research Report

小児期のアレルギー疾患および慢性炎症性疾患における抑制シグナルSmad分子の検討

Research Project

Project/Area Number 15591134
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

大塚 宜一  順天堂大学, 医学部, 講師 (90338335)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 俊明  順天堂大学, 医学部, 助教授 (30260889)
永田 智  順天堂大学, 医学部, 講師 (70266055)
中尾 篤人  山梨大学, 医学部, 教授 (80317445)
KeywordsTGF-β / Smad / 新生児の免疫 / 小児慢性炎症性疾患 / プロバイオテイックス
Research Abstract

アレルギー疾患や慢性炎症性疾患はTh1とTh2細胞のバランスが崩れるだけでなく、制御サイトカインとしてのTh3細胞が産生するTGF-βおよびそのシグナル伝達の異常が影響している可能性が示唆される。TGF-βの刺激は、転写因子であるSmad2とSmad3を活性化させSmad4と結合した後、核内に伝達される。一方、負の転写因子であるSmad7はTGF-βのシグナル伝達に必要なSmad3のリン酸化を抑制している。Th3細胞が産生するTGF-βおよび転写因子の異常が病態に与える影響を解析する目的で、新生児および小児期のアレルギー疾患や慢性炎症性疾患を対象に、サイトカインの産生およびSmad分子の発現を解析した。
新生児を対象にした検討では、新生児期に血清中のTGF-βが高値を示しているのに対し、胎児消化管粘膜ではTGF-βの抑制因子であるSmad7の発現がほとんど認められず、新生児期にTGF-βのシグナルが重要であることが示唆された。
また、Th2細胞の機能亢進が示唆されるネフローゼ症候群および原田氏病と,Th1細胞の関与が深いI型糖尿病を合併している慢性炎症性疾患を有する児でTh3細胞、TGF-β、Smad分子の解析を行った。その結果、Th1細胞およびTh2細胞を抑制すべく、血中TGF-β濃度が増加していた。しかし、患児においてはSmad7分子の発現が通常より増強しており、患児に認められたTh1細胞およびTh2細胞の機能亢進は、その制御シグナルであるTGF-βのシグナルがSmad7の発現亢進に伴い、ブロックされていることに起因している可能性が示唆された。(第15回日本アレルギー学会春季臨床大会に発表)
これらのサイトカインやSmad分子のmRNAの発現および蛋白の産生を、疾患・病勢毎に比較し、それぞれの疾患の病因・病態を解析することは、これらの病態を解明する新しい鍵になるものと考える。さらに、プロバイオテイックスなどを用い、Smad分子の発現をコントロールする方法を検討し慢性炎症性疾患の治療や予防に役立てたい。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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