2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591139
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
富田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40231451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小久保 博樹 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 助手 (10270480)
中澤 誠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10075567)
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Keywords | Notchシグナル / hesr遺伝子 / 心臓 / 形態形成 / 発生 / マウス |
Research Abstract |
Notchシグナル伝達系はショウジョウバエの遺伝学的解析より側方抑制に関わるシグナルとして認識され、種をこえて保存され細胞の増殖・分化に関与することが明らかとなってきた。細胞間の直接的な接触を介する情報伝達で中心的な役割をするNotchシグナルは、神経発生と分化、筋形成、体節形成、内耳形成、肢芽形成、左右軸制御などに重要な役割を果たすことが示されている。心臓血管形成においてもNotchシグナル伝達系のNotch1,2,4,Delta4やJag1などの関与が示唆されてきた。 我々は、Notchシグナル伝達系の標的遺伝子であり転写因子である、hairy and E(spl)-related (hesr)1,2,3を単離命名した。この遺伝子群の機能を解析するため、全てのノックアウトマウスを作製したが、hesr1及び3のノックアウトホモマウスでは異常を認めなかった。これに対してhesr2ノックアウトホモマウスを解析したところ、心臓に異常を認めた。異常は、心機能の低下、三尖弁および僧帽弁の逆流と低形成、心室中隔欠損及び心房中隔2次孔欠損であった。これらの結果よりhesr2が、房室弁形成と心筋形成に重要な役割を果たすことが示唆された。今年度は、hesr1とhesr2のダブル変異体を作製解析した。この変異体は約10.5日で胎生致死で、心臓に異常を認めた。心室中隔の形成が認められず1心室であった。胎生9.5日には緻密層と肉柱層から形成されていた心室筋が、胎生10.5日では緻密層は正常であったが、肉柱層の非薄化を認め、これは細胞死によることが確認された。また、房室心内膜床では上皮間葉転換が全く認められず細胞外基質のみであった。以上の結果より、hesr1およびhesr2は心臓形態形成に重要な因子であることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)