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2003 Fiscal Year Annual Research Report

児童・青年期の気分障害に関する臨床的研究

Research Project

Project/Area Number 15591205
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

傳田 健三  北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10227548)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北川 信樹  北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80312362)
伊藤 耕一  北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80344513)
Keywordsうつ病 / 児童 / 青年期 / バールソン自己記入式評価尺度(DSRS-C) / 一般人口 / 大うつ病性障害 / 因子分析 / 有病率
Research Abstract

わが国の小・中学生における抑うつ状態について検討するため、Birleson自己記入式抑うつ評価尺度(DSRS-C)を用いて調査を行った。対象は札幌市の小学1年生から中学3年生までの878人(男子421人、女子457人、小学生339人、中学生539人)である。その結果、以下の4点が明らかになった。
(1)全対象のDSRS-C平均得点は、9.8±6.2点(男子9.11±5.5、女子10.4±6.6)であり、これまでの欧米の報告と比べて高い値であった。DSRS-C得点は女子が男子に比べて有意に高く、年齢が上がるごとに得点も有意に上昇していた。(2)DSRS-Cのcutoff scoreを16点とすると、16点以上の抑うつ群は全体の15.5%(小学生6.5%:中学生21.2%)であり、諸外国の報告と比べて高い値であった。抑うつ群は、小学校低学年では性差はないが、男子においては中学1年から、女子においては小学6年から増加しはじめ、女子が男子よりも著しい増加傾向を示していた。(3)因子分析を行った結果、2因子が抽出され、第1因子は「楽しみの減退」、第2因子は「抑うつ・悲哀感」と解釈された。この2因子はDSM-IVの大うつ病エピソードの主症状として取り上げられているものであり、児童・青年期の抑うつ症状と成人の大うつ病エピソードの症状との近似性が示唆された。(4)自殺念慮が存在する小・中学生は、「ときどき」と「いつも」を合わせると17.9%に認められ、「いつも」は4.0%であった。この値は、欧米の報告と概ね同じ値であった。
以上の結果から、わが国の小・中学生の中に抑うつ症状をもつ子どもたちが少なからず存在すること、さらには欧米の報告と同じ程度に大うつ病性障害が存在する可能性が示唆された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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