2005 Fiscal Year Annual Research Report
非定型アルツハイマー病及び石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病の神経病理学的研究
Project/Area Number |
15591227
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
寺田 整司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20332794)
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Keywords | アルツハイマー病 / 非定型アルツハイマー病 / 石灰化を伴うびまん性神経原線維変化 / 神経病理 / cotton wool plaque / 統合失調症 / cyclooxygenase-2 / exon 3 |
Research Abstract |
1.初年度は,cotton wool plaque (CWP)を有するアルツハイマー病(AD)に着目し,臨床神経病理学的検討を行った.CWPを有するADは,その殆どが常染色体優性遺伝を呈する家族性ADであるが,我々は4例の弧発例を見出した.そして臨床病理学的検討により,CWPを有するADにも,多様性が存在することを報告した. 2.2年目は,正常コントロール(Cont)とAD,さらには統合失調症(Sc)をも含めて,COX-2の染色性を比較検討した.Contと比較した場合,AD海馬では,COX-2の免疫染色性が増強していたが,Sc海馬ではContと有意差が認められず,COX-2抑制薬物のScへの治療効果発現は,COX-2以外を介する経路による可能性が示唆された. 3.最終年度は,ADと石灰化を伴う瀰漫性神経原線維変化病(DNTC)との比較検討の一環として,タウ蛋白のexon-3に対する抗体を用いて,免疫組織学的な検討を行った.ADやDNTCでは,大部分の神経原線維変化(NFT)がexon-3陽性.Pick小体病ではPick球の大部分はexon-3陽性であったが,グリア内封入体はexon-3陰性であった.進行性核上性麻痺(PSP)ではNFTはexon-3陽性,tuft-shaped astrocytesやcoiled bodies (CB)もAT-8に比べ軽度ではあるがexon-3陽性であった.皮質基底核変性症(CBD)ではpretangleやNFTはexon-3陽性,さらに僅かではあるがCBやthreadsもexon-3陽性であった.結論として,抗exon-3抗体による免疫染色によりCBDとPSPとを区別することは困難であること,およびグリア内にも微量ではあるが,exon-3を有するタウ蛋白が発現していることが明かとなった.
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Research Products
(1 results)