2003 Fiscal Year Annual Research Report
βアミロイド蛋白の脳内フリーラジカル産生とアミニンによる神経細胞保護作用の検討
Project/Area Number |
15591235
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
林 要人 宮崎大学, 医学部, 助手 (20295223)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 勇人 宮崎大学, 医学部, 助教授 (70244192)
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Keywords | NMDA / フリーラジカル / ラミニン |
Research Abstract |
我々はこれまでの研究でグルタミン酸のアナログであるn-methyl-d-aspartate(NMDA)を用いて培養細胞のNMDA受容体を刺激し、その系からフリーラジカル産生をelectron Paramagnetic resonance(EPR)法にて確認してきた。今回はベータアミロイド蛋白によるフリーラジカル産生を確認する実験を施行する前段階として、神経細胞毒性にフリーラジカルが関与すると考えられているこのNMDAを使用し、Lamininの神経細胞保護作用について検討を行った。実験方法としてはSDラット(B.W.250〜300g)大脳の海馬に5mMNMDA(pH7.4)2μlを片側に注入し、対側には生理食塩水(pH7.4)を同量添加した群と5mMNMDA+0.01mg/ml Laminin(pH7.4)2μlを片側に注入し対側には生理食塩水(pH7.4)を同量添加した群を作成し両者の海馬の組織障害程度ついての組織学的変化を経時的(1日、3日、8日後にそれぞれ断頭した。)に光学顕微鏡で観察した。組織は還流固定(5%パラホルムアルデヒド)を行い、パラフィン固定をしミクロトームにて10μmの切片を作成した。各切片HE染色を施行しNMDAによる細胞障害の程度を確認したが、添加したLamininによる神経細胞の障害防御については今回有為な差は明らかにはできなかったが、注入後の行動上はLaminin注入群において痙攣発作等が減弱していた。今後はラット大脳からフリーラジカル産生が捕らえられるのかについて検討する予定である。
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