2004 Fiscal Year Annual Research Report
高血糖ラット虚血モデルへのNO合成阻害剤の適応:その適切時期に関する拡散MRの評価
Project/Area Number |
15591266
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
前田 正幸 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (70219278)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 肇 三重大学, 医学部附属病院, 助教授 (60205797)
竹田 寛 三重大学, 医学部, 教授 (70106988)
|
Keywords | 脳虚血 / 高血糖 / フリーラジカル阻害剤 / 拡散MRI |
Research Abstract |
平成16年度研究ではフリーラジカルの抑制に関係すると言われるN-nitro-L-arginine methyl ester(L-NAME)を高血糖下のラットに対して、虚血と同時に投与した場合、再開通前(虚血から30分)に投与した場合、再開通後(虚血から1時間後)に投与した場合の3つのグループと生理食塩水を投与しただけの虚血コントロール群の間で梗塞体積に差がでるかを検討した。L-NAME投与によって、虚血と同時に投与した群では、それ以外の群よりも梗塞の体積が有意に小さいデータであった。梗塞の体積の差は全体の10-20%程度の差で大きな違いではなかったが、L-NAMEにより梗塞の進展が抑制されると推察された。再開通前に投与した群は再開通後の群、コントロール群と較べて、梗塞体積が少ない傾向にはあったが、統計的有意差はでなかった。再開通後の群ではコントロール群とほぼ同じ程度の梗塞体積を示した。以上の結果は、L-NAMEが動物実験において、投与タイミングとしては、虚血発症から早期の段階にのみ梗塞の進展を有意に阻害すると推察された。しかしながら、臨床例に対してもL-NAME投与が有用かどうかについては、臨床例では虚血から診断、治療にいたる時間的制約を考えた場合、有用性の証明は難しいかもしれない。高血糖下での再灌流での出血のリスクが臨床的な血栓溶解療法の上での問題であるが、L-NAME投与における出血との関連については今後、検討予定である。
|
Research Products
(6 results)
-
-
-
-
[Journal Article] Clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion2004
Author(s)
Tada H, Takanashi J, Barkovich AJ, Oba H, Maeda M, Tsukahara H, Suzuki M, Yamamoto T, Shimono T, Ichiyama T, Taoka T, Sohma 0, Yoshikawa H, Kohno Y.
-
Journal Title
Neurology 63
Pages: 1854-1858
-
-