2004 Fiscal Year Annual Research Report
MRI装置による脳機能評価法の開発と誤差や再現性を含めた限界についての検討
Project/Area Number |
15591280
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
原田 雅史 徳島大学, 医学部, 教授 (20228654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 弘 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50117206)
宇野 昌明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (90232884)
芥川 正武 徳島大学, 工学部, 講師 (90294727)
森 健治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (20274201)
住谷 さつき 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (90346594)
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Keywords | FAIR / Proton MRS / 3T MRI / Perfusion / Metabolism / Glutamate / GABA / LCModeol |
Research Abstract |
MRIを用いた脳機能評価法としてスピンラベリング法であるFAIR法とSPECTによる脳血流シンチと比較し、パラーメータの違いによる相関性を評価した。さらにダイアモックスを用いた脳血流シンチによる血流予備能の評価との比較も行った。FAIR法によるTIの設定は1600ms程度の長い方がSPECTによる結果と相関が良好であった。また、脳血流予備能との相関では、TI1600msとTI800msとの信号強度比が良好な相関性を示した。これはTIの異なる2種類の画像から血流の通過時間に関連する指標が抽出でき、脳血流予備能と相関があるものと推察された。 さらに、本年放射線部に導入された臨床用3T高磁場MRI装置を用いてproton MRSの検討をおこなった。3TMRI装置によるproton MRSでは、LCModelの標準偏差(SD値)でNAA, Cr, Choは10%未満であり、S/N比も9以上を保つことができた。また、1.5TMRI装置では安定して測定が困難なGlx(glutamine+Glutamate complex)が、15%以下のSD値で測定が可能であった。Glutamate単独の解析も20%以下のSD値で算出可能であり、各代謝物信号の解析の安定性が非常に向上することが示唆された。なた、GABAは通常のproton MRSでは3TMRI装置にても25%以上のSD値となり、定量性に問題があったため、今回MEGA-PRESSを新たに作成し3TMRIに導入した。これによりGABAのみの信号が分離して検出可能であり、その結果25%以下のSD値でGABAの定量評価が可能となり、臨床応用可能と考えられた。これらの結果から、3TMRIによる脳機能評価法はこれまでの1.5Tよりも再現性や精度の改善が期待でき、臨床応用の有用性も向上すると考えられた。
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Research Products
(4 results)