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2003 Fiscal Year Annual Research Report

大動脈粥状硬化病巣への歯周病菌の関与と病巣に及ぼす影響についての研究

Research Project

Project/Area Number 15591331
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

井上 芳徳  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70280964)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 梅田 誠  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90193937)
石川 烈  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10014151)
岩井 武尚  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90111591)
Keywords歯周病 / 動脈疾患 / 単球中サイトカイン / 動脈瘤 / 閉塞性動脈硬化症 / TNF-α / IL-1β
Research Abstract

最近の疫学的調査から歯周病と心臓血管疾患や頚動脈疾患の関連性が報告されている。今回、動脈疾患と歯周病および単球中サイトカインの関連性について検討した。
対象は動脈瘤(A群)、閉塞性動脈硬化症(S群)例68例(A群31例、S群34例、両疾患合併例3例)。男性53例、女性15例、平均年齢69.3歳(52〜88歳)、一般血液検査とLPS刺激後の末梢血単球中サイトカイン(TNF-α、IL-1β)を測定した。歯周病の重症度を歯周ポケットの深さで4群(重症A、軽症B、正常C、無歯牙D)に分類し、PCR法で動脈壁、唾液中の歯周病菌の有無を検索し、動脈壁の細菌培養を施行した。
口腔内観察(n=64)では、歯周病を63例(98%)に認め、(A)34例、(B)12例、(C)1例、(D)17例であり、重症例が多い傾向にあったが、疾患別で重症度に差は認めなかった。単球中サイトカインではTNF-α のみA群で蛍光光度が有意に強く認められた。PCR法による検索では、35例(76.2%)に歯周病原因菌を口腔と動脈壁に同時に認めたが、細菌培養はすべて陰性であった。
対象例の歯周病羅患率はわが国の平均より高く、また病変部の細菌培養はすべて陰性であったが、PCR法で76%に歯周病菌が認められた。培養陰性であったのは菌体量が少ないか死活しているためと推定されるが、壁内に歯周病菌DNAが存在したことより動脈疾患への関与が示唆された。動脈瘤の一因であるMMP産生がTNF-αで増加することと、今回単球中TNF-α産生が両群間で有意差を認めたことよりTNF-αが動脈瘤形成に関与している可能性が示唆された。
歯周病が動脈疾患の一因である可能性が示唆された。また動脈の癌形成と閉塞は、単球中サイトカイン産生能の差も関与していると推定された。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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