2004 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌における新規の血管内皮増殖因子EG-VEGF遺伝子の解析
Project/Area Number |
15591393
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
五井 孝憲 福井大学, 医学部, 助手 (60225638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 明夫 福井大学, 医学部, 教授 (10174608)
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Keywords | 大腸癌 / 血管新生因子 / EG-VEGF / 肝転移 |
Research Abstract |
大腸癌をはじめとして様々な消化器癌において癌細胞の増殖、転移への対策が現在もなお最大の課題である。特に大腸癌では癌細胞の特性として血行性転移が高率で、この治療効果が生存率向上の鍵をにぎっている。最近、新規血管新生促進因子endocrine glands-derived-venous endothelial growth factor(EG-VEGF)は内分泌腺細胞の内皮に作用する分子としてcloningされた。大腸組織はestrogen receptorを持つことからEG-VEGF分子が大腸癌に関与するか検討をおこなった。まず、当科におけるヒト大腸癌切除症例113例に対してEG-VEGF分子の発現を検討すると27.4%に認められた。(隣接正常粘膜では発現認められず。)また低EG-VEGF発現型大腸癌細胞株にEG-VEGF遺伝子を導入後、マウスに移植して増殖、脈管新生ならびに肝転移について検討をおこなったところ、control細胞と比較してEG-VEGF導入細胞は細胞増殖、脈管新生ならびに肝転移が有意に促進されることが認められた。大腸組織において新規血管新生因子EG-VEGFは癌特異的な血管新生因子であることが示され、新しい抗血管新生療法のターゲットとなる可能性が考えられた。
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