2004 Fiscal Year Annual Research Report
(11)C-choline PETによる食道癌放射線治療の効果判定
Project/Area Number |
15591433
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
中村 隆二 岩手医科大学, 医学部, 講師 (10180415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 薫 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (70146041)
小豆島 正典 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (00118259)
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Keywords | PET / 食道がん |
Research Abstract |
食道扁平上皮がんに対する放射線治療直後の効果判定は二次治療の適応を決定する上で重要である。食道がんが局所に残存しているかどうかを推定する方法としてPETの有用性を検討した。根治的放射線治療または化学放射線療法終了後2週間以内に、トレーサ(18-FFDG)注入後60分に食道主病巣の補正uptake率の最大値(SUVmax)を定量した。I.未治療9例のSUVmaxは平均9.4±4.3と著明に高く本トレーサの集積が確認された。放射線治療後19例のSUVmaxの平均値は4.0±1.5で未治療例にくらべて有意に低い値であった。II.治療転帰から症例を1年以内に局所再発をきたした再発群11例と1年以上局所無再発が確認された制御群8例に分け、SUVmaxの平均値を比較したところ、再発群は4.9±1.3、制御群は2.7±0.5で制御群で有意に低値であった。この結果からSUVmaxが4以上または4以下で局所再発の予測が可能と考えられたが、SUVmaxが3以下であっても早期に再発する症例がみられたためさらに詳しい検討を行った。III.T3または4の高度進行がん13例でトレーサ注入後45分と90分の2回emission scanを行い、6.5mm間隔の14断面でSUVを定量し、食道縦方向の位置を横軸に45分後と90分後のSUVmaxをプロットした。各プロットを測定時間別に結び、主病巣中心8cm幅のSUVmaxプロフィールを作図した。45分から90分へのプロフィールの変化は以下の3つに分類された。a)90分後に口側、尾側でSUVmaxは低下し、中央では逆に上昇 b)両線が平行 c)各ポイントで両群に大差なく線が複雑に交差。a型の症例8例中7例は再発群、b型の1例は制御群、c型の4例では再発群2例、制御群2例であった。以上からSUVmaxの2次元的な経時的変化をみることにより、局所制御率が予想される場合があると考えられた。
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