2003 Fiscal Year Annual Research Report
ブタ肝切除モデルによるIschemic Preconditioningの保護効果
Project/Area Number |
15591435
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
下田 貢 獨協医科大学, 医学部, 助手 (90332999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 登起彦 獨協医科大学, 医学部, 講師 (20266761)
北 順二 獨協医科大学, 医学部, 講師 (90275735)
窪田 敬一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70260388)
岩崎 喜実 獨協医科大学, 医学部, 助手 (90364554)
濱田 清誠 獨協医科大学, 医学部, 助手 (00337388)
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Keywords | 肝虚血再還流障害 / Ischemic pre-conditioning |
Research Abstract |
経過:計11匹の肝切除を思考したがdataの得られた7匹に関して検討した。 結果:IPC群3例、none-IPC群4例を行い検討した。 出血量(IPC vs none IPC:170±70.9ml vs 125±54.2ml)、肝切除重量(IPC vs none IPC:299±43.3g vs 240±23.3g)、肝阻血時間(IPC vs none IPC:1745±273ml vs 2025±181.5mlには両群間で有意差は認めなかった。 循環動態:平均心拍数は両群共に肝切除後に上昇傾向を示したが、IPC群では1時間後に術前の平均心拍数に落ち着いた。平均血圧は、両群とも肝切除後に一過性に低下したが1、2、3時間には術前の平均血圧値まで回復した。有意差は認めなかった。 血液生化学検討:IPC群でGOT,GPT,LDHがnone-IPC群の比較し肝切除後、1、2、3時間後も上昇をしていたが2群間比較では有意差を認めなかった。 乳酸値は、IPC群肝切除後に一過性の上昇を認め2時間後には術前値まで回復したが、none-IPC群では、遷延傾向がみられた。 類洞内皮細胞障害損傷の評価としてヒアルロン酸値を測定したがIPC群で肝切除後に急上昇を示したが1時間後には術前値まで回復した。しかし、none-IPC群では、乳酸値同様に遷延傾向が見られた。 考察:IPCは、肝切除後の急性期肝実質障害や類洞内皮障害の保護作用効果を期待できる手技と期待された。今後、症例数を増やし組織学的検索やTNF, NOxなどの検討を加え検討をしていく予定である。
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