2003 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるサバイビンの機能解析と遺伝子治療への展開
Project/Area Number |
15591454
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
山本 哲久 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50330072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 允彦 大阪医科大学, 医学部, 教授 (00111956)
菅 敬治 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10368079)
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Keywords | サバイビン / 遺伝子治療 / バリアント / プロモーター |
Research Abstract |
細胞株ならびに大腸癌手術切除標本から採取された試料から、細胞・試料破砕装置(FastPrep FP 100A Instrument)を用いて組織・細胞破砕を行い、DNA、Total RNAを抽出した。Total RNAを元にcDNAを作成し、大阪医科大学機器共同センターに設置されているLightCycler(Roche Diagnostics)を用いてcDNAを鋳型に定量的RT-PCRを行い、サバイビン遺伝子およびそのsplice variantsの発現量を解析した。同時に、内部コントロールとしてG6PDHの定量も行った。また、HARD法により手術標本から得られた組織を用いて制癌剤感受性試験を行い、各種制癌剤に対する感受性を求めた。次に、PCR解析結果と試料提供者の診療情報より得られた臨床的悪性度および病理所見との関係、制癌剤感受性試験の結果とを統計学的に解析を行った。その結果、以下のような結果が導かれた。 1)サバイビン遺伝子は、全ての悪性細胞株および癌部においては非癌部に比べて著明に高発現を認めた。しかしながら、非癌部においては約4割がその発現を認めず、また発現していたとしても極低発現であった。 2)サバイビンのバリアントについても、上記と同様な結果が導き出された。特に、癌の臨床病期分類と相関を呈し、悪性度が高くなるほど、バリアントである2Bの割合は低発現を示し、ΔEx3の割合は高発現を示した。また、2Bの割合は生存予後と有意な相関を示し、低発現ほど予後不良であった。 3)制癌剤との関連では、サバイビンの発現が高いほど制癌剤感受性が高く見られた。特に、CPT-11については、有意差を認めた。これについては、現在さらに検討中である。 DNAを用いてサバイビンプロモーター領域のメチル化について検討や各種腫瘍より得られた組織より病理標本を作成し、免疫組織化学的染色法によりサバイビン蛋白、アポトーシス細胞、カスパーゼファミリー、Ki-67 labeling indexの検出については現在進行中である。
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