2003 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌に対する造血幹細胞ミニ移植における肝細胞増殖因子を用いたGVHD抑制の研究
Project/Area Number |
15591458
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
黒田 暢一 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (20301658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90340968)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30252018)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
岩崎 剛 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10151721)
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Keywords | 膵癌 / ミニ移植 / HGF / GVHD / GVL |
Research Abstract |
平成15年度は、ヒト膵癌移植マウスにミニ移植を行ないその抗腫瘍効果(GVT)と移植片対宿主病(GVHD)の程度を評価することであった。 当初はSCID/BL-6マウスにヒト膵癌細胞株であるSUIT-2を皮下移植し担癌モデルを作成し、ミニ移植を行う予定であった。しかしこの実験系ではT,B cellともに機能障害があるために事前の免疫抑制剤の投与は理論上不要になる可能性がある。その場合16年度に予定しているHGF導入による免疫抑制剤減量の可否が評価できないことになるために実験開始の前にマウスの可否を検討した。ミニ移植に重点をおきレシピエントをB6C3F1、骨髄移植のドナーとしてはC3H/Heを用いることとした。腫瘍を移植する位置は外部から観察可能なように背部の皮下とした。使用するマウスはドナー、レシピエントともに7から12週齢のものとした。ミニ移植日を0dayとし、ドナーの大腿骨より骨髄、脾臓よりリンパ球を採取しレシピエントの尾静脈より注入した。腫瘍移植は-7dayに行った。シクロスポリン、フルダラビンの投与も-7daysから0dayまで連日行った。培養したSUIT-2細胞をマトリゲルとともに1腫瘍に対して細胞を1×10^7個としてB6C3F1の背部に皮下腫瘍として移植した。腫瘍サイズの評価は一週毎に行った。GVHDの評価は経時的に犠死させ腸管、肝の細織像で検討する予定であったが、腫瘍の生着はみられなかった。 このために現在、SCID/BL-6に免疫抑制剤を使用しない方法とハムスター発癌モデルでの研究継続を検討中である。
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