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2004 Fiscal Year Annual Research Report

脳虚血後の薬剤投与でも神経細胞を救えるメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 15591531
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

久門 良明  愛媛大学, 医学部, 助教授 (80127894)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡邉 英昭  愛媛大学, 医学部, 助手 (30322275)
Keywordsdelayed neuronal death / tacrolimus : FK506 / FKBP 12 / CA1 / Gerbil / Neuroprotection / eIF2 / protein synthesis
Research Abstract

砂ネズミ5分間前脳虚血により、虚血負荷7日後の海馬CA1領域神経細胞はほぼ死滅する。本モデルに対し免疫抑制剤のFK506(10mg/kg)は、虚血後6時間目まで神経保護効果が認められたが、そのメカニズムとして、FK506の細胞内受容体であるFK506-binding protein (FKBP12)を介さない可能性を平成15年度に明らかにした。
その結果をうけて、FK506が蛋白合成能と蛋白合成関連因子に及ぼす影響について検討した。蛋白合成関連因子のeIF2は虚血再潅流後早期にリン酸化され、その後の蛋白合成能が障害される。今回FK506を5分虚血後に投与し、その後のリン酸化eIF2の経時的変化及び蛋白合成能を調べた。その結果、単純虚血群では海馬CA1では虚血30分後でリン酸化eIF2αのバンドが強く検出され、12時間後までほぼ変化が無かったが、神経細胞死の起こらない海馬CA3では虚血9時間後よりバンド量が減少した。一方、FK506虚血直後投与群では海馬CA1、CA3共に虚血30分、1時間、3時間後のリン酸化eIF2αのバンドはわずかに検出されるのみであった。また、^<14>C-Leucine Autoradiographyによる蛋白合成能を検討した結果、単純虚血群では、海馬CA1領域では蛋白合成能の回復がみられなかったが、FK506投与群では、虚血後3時間よりアミノ酸の取り込みが認められた。さらにFK506の虚血3時間および6時間後投与群でも、投与後のリン酸化eIF2αのバンド量は減少した。したがってFK506の神経細胞保護効果のメカニズムは、eIF2の脱リン酸化による蛋白合成能の回復と考えられた。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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