2004 Fiscal Year Annual Research Report
Vanadateによる神経幹細胞誘導を用いた虚血性神経細胞障害治療法の開発
Project/Area Number |
15591534
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森岡 基浩 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20295140)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 潤一郎 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40253752)
後藤 恵 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教授 (50240916)
甲斐 豊 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (30322308)
矢野 茂敏 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60332871)
|
Keywords | 脳梗塞 / バナジン酸 |
Research Abstract |
ラットに対しKoizumi-Longa法にて一過性中大脳動脈閉塞を90分行った。 その後Vanadateを連続7日間腹腔投与、同時にBrdUを連続7日間投与した。 I)2週間後に脳の還流固定を施行しSubventricular Zoneを中心に神経幹細胞、progenitor cellの動態を観察した。 上記の研究から 1)double-cortin陽性、BrdU陽性細胞がvanadate投与群で明らかに増加していた 2)2週間後の時点では成熟神経細胞のマーカーNeu-N陽性細胞は明らかな増加は見られなかった。 3)脳梗塞巣の広がりには明らかな差はみられなかった。 以上のことから、vanadateは脳梗塞後神経幹細胞、progenitor cellを誘導していることが明らかになったが2週間では成熟神経細胞に至らないと結論づけられた。 次いで4週間後の脳で同様の研究を行ったところ、vanadate投与群で梗塞領域の周辺でBrdU陽性の成熟神経細胞が散見される所見が得られた。現在個体数を増やし統計学的に検討を行っている。 II)vanadateがどういった成長因子受容体の燐酸化(活性化)に関わっているか 虚血後vanadate投与群の脳組織のホモジネートを作製し抗燐酸化抗体で検討したところ、現在IGF-受容体の燐酸化が亢進しているという結果が得られた。その他の受容体については現在検討中である。
|
Research Products
(5 results)