2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨関節疾患に対する次世代画像検査としての3次元動態MRI運動解析システムの開発
Project/Area Number |
15591575
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森友 寿夫 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00332742)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村瀬 剛 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50335361)
|
Keywords | 動作解析 / 3次元 / MRI / 画像検査 / 骨関節疾患 |
Research Abstract |
3次元MRIを用いて人体の関節運動を非侵襲的に骨モデルの「3次元動画」として表現するシステムを開発しさまざまな分野に応用した。すでに人体の関節運動を解析する基本システムは完成し、H15-18に17編の英文論文を発表し、9件のAward(海外6件、国内3件)を受賞するなど国際的評価を受けた. 手根中央関節のキネマティクスはこれまでほとんど解明されていなかったが、H18年度には世界で初めて我々の手法を用いることによって解明できた。これがJ Bone Joint Surg[Am]にpublishされたことで、今後の手関節のキネマティクスの標準となる知見となるものと確信する。また、手関節の基本的な運動といわれてきた橈背屈/尺掌屈(またはダーツスロー運動)の3次元的解析に成功した。今後、これをベースとした解析が行われていくことが期待される。手関節橈尺屈、ダーツスロー(橈背屈/掌尺屈)運動、掌背屈の3種類の手関節運動すべてにおいて、手根中央関節の動く方向はほとんど同じで、ダーツスロー方向である。手関節橈尺屈、掌背屈のときには橈骨手根関節は掌背方向に動くが、45°の傾きでのダーツスロー運動のときには橈骨手根関節はほとんど動かず、手根中央関節の単独運動となる。また、この研究は平成18年度日本整形外科学会学会奨励賞を受賞した。 また、橈尺骨癒合症を分離する手術を行った症例に対し、術後の前腕3時元解析を行った。これは手術後のキネマティクスであり、正常のキネマティクス、病的なキネマティクスのさらに上位に位置する運動解析といえる。
|