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2005 Fiscal Year Annual Research Report

成熟損傷脊髄におけるオリゴデンドロサイト前駆細胞の分化とその誘導

Research Project

Project/Area Number 15591604
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

渡辺 雅彦  東海大学, 医学部, 講師 (40220925)

Keywords外傷性脊髄損傷 / オリゴデンドロサイト前駆細胞 / 再髄鞘化 / Nkx2.2 / サイトカイン
Research Abstract

我々のこれまでの研究で、多発性硬化症に即した化学的脱髄モデルは、受傷2日後に非脱髄部のNkx2.2陽性オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)が有意に上昇し、その後脱髄部のNkx2.2陽性成熟オリゴデンドロサイト(OL)が最高値に達し、以後再髄鞘化を認めるのに対し、外傷性脊髄損傷に即した圧挫損傷では、非脱髄部Nkx2.2陽性OPCの有意な増加は認められず、脱髄部OPCのNkx2.2陽性率がピークに達する時期も遅く、その値も低値であることが示された。この結果から圧挫損傷による外傷性に特異的な環境因子がNkx2.2のOPC分化誘導を抑制し、再髄鞘化阻害の一因となっている可能性が考えられたため、その一つとしてRT-PCRによる損傷6,12,24,48時間後のサイトカインの定性を行うと、圧挫滅脱髄モデルで6〜12時間後のIL-1β、12時間後のTGFβ1の強発現を認めた。TNFα、Nkx2.2は両モデル間での明らかな発現の差異は確認できなかった。
これらの結果を元に、今回、検出されたサイトカインの発現量測定をreal time PCRにて行った。前述したRT-PCRで発現差を呈したサイトカインを定量し、両モデル間で比較すると、損傷6時間後のIL-1βとIL-6が圧挫滅で有意な増加を呈した(p<0.05)。Nkx2.2は全過程で明らかな増減は認めなかった。IL-1βとIL-6は他の研究においても、in vivo、in vitroの両方でOPCの分化や再髄鞘形成に影響している可能性が報告されていることを考慮すると、今回の我々の結果から、受傷後超早期のIL-1β,IL-6は、二つの損傷脱髄損傷モデルにおけるOPC分化・誘導の差を生じる環境因子の一つとなりうる可能性が示唆された。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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