2005 Fiscal Year Annual Research Report
慢性炎症性疾患続発性の骨粗鬆症発症における細胞周期関与の解明
Project/Area Number |
15591608
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health |
Principal Investigator |
清水 建詞 産業医科大学, 医学部, 助手 (60299617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 利孝 産業医科大学, 医学部, 教授 (50082235)
酒井 昭典 産業医科大学, 医学部, 助教授 (90248576)
成澤 研一郎 産業医科大学, 医学部, 講師 (20269062)
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Keywords | P21 / 細胞周期 / 関節炎 / 骨塩量 / 骨粗鬆症 / 卵巣摘出 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチなど全身性炎症疾患に合併する続発性骨粗鬆症には破骨細胞性骨吸収の亢進が原因と考えられている。今実験の目的はp21蛋白(細胞周期を静止期にとどめる)を過剰発現させたマウスに関節炎を発症させ、続発する破骨細胞性骨吸収を制御できるか否かを明らかにすることである。 これまでの実験結果)15年度には成熟骨芽細胞にp21遺伝子を過剰発現させたマウス(オステオカルシンプロモーター)のコロニーを作成した。関節炎を発症させた野生型マウスと比較したが、関節点数、骨塩量の変化はp21過剰発現マウス、野生型マウスで有意差が見られなかった。16年度にp21遺伝子を骨髄細胞に導入することを試みたが、恒常的にp21を発現させることがはできなかった。 17年度研究の目的)15年度研究の結果よりp21を成熟骨芽細胞に過剰発現させても関節炎の影響を受けないのではないかと考察した。そこで、1型コラーゲンa1(col1a1)遺伝子プロモータにp21遺伝子を導入し未熟な骨芽細胞にp21を過剰発現するマウスを用い、野生型と関節炎誘発カクテルの骨における効果について調べることを計画した。 方法)8週齢雄性Col1-p21マウスと野生型マウスに関節炎誘発カクテルを投与して関節炎を発症させる。21日後に屠殺し骨組織を摘出、骨塩量測定および骨形態計測をおこない、リン酸バッファー投与群と比較する。 進捗状況)国立長寿医療センターよりCol1-p21遺伝子導入マウスの凍結精子を分与。産業医科大学動物センターにて8週齢雌性C57BL6Jの卵に透明体部分切開法(PZD)で人工授精させた後、受精卵を8週齢雌性ICRマウスの子宮内に導入した。死産が多かったが雄の3匹がCol1-p21マウスであることがPCRにて確認させた。現在コロニーを拡大している。上記予定に従い、関節炎誘発カクテルを投与し野生型との比較を行う。
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