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2004 Fiscal Year Annual Research Report

人における呼吸性洞性不整脈が肺ガス交換能に及ぼす影響の検討

Research Project

Project/Area Number 15591653
Research InstitutionNAGOYA CITY UNIVERSITY

Principal Investigator

笹野 寛  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20215742)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 彰師  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40254289)
早野 順一郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (90173054)
Keywords心拍変動 / 呼吸性洞性不整脈 / 解剖学的死腔 / 肺胞死腔 / ガス交換効率
Research Abstract

心拍変動周波数分析上で高周波成分として表され、迷走神経活動の変調により生み出される呼吸性洞性不整脈(Respiratory Sinus Arrhythmia : RSA)の生理学的な役割は長らく不明であった。今後ますます必要性が増加する心拍変動解析の向上のため、RSAのもつ肺におけるガス交換効率促進機能を人において検討した。
1994年に共同研究者の早野らが犬における心臓ペーシング、横隔膜ペーシング下のRSAモデルにおいて、RSAのガス交換効率促進能を示したが、生理的な状況の人においてはその機能は証明されていない。その理由は、迷走神経活動の変調が保たれる自発呼吸下の生物において、呼吸および循環に対する純粋な呼吸性洞性不整脈のみの影響を調べることは困難であるためである。すなわち呼吸性洞性不整脈の大きさに影響する、一回換気量、呼吸数、CO_2分圧は同時に変動するため、個々の影響がガス交換効率に及ぼす影響を検討することができなかった。
われわれは既存の呼吸モニター(Novametrics社製NICO^<TR>)による一回呼吸CO_2曲線による解剖学的死腔、肺胞死腔を測定しながら、自発呼吸下に呼吸数、一回換気量、動脈血CO_2濃度のうち一つのパラメータのみを変化させ、その変化させたパラメータ単独のガス交換効率改善の影響を調べる実験系を確立した。
健康成人ボランティア10名で調査した結果、アトロピンによる迷走神経ブロックにより呼吸性洞性不整脈の発生を抑制すると、肺における酸素交換効率に加え、解剖学的死腔量、肺胞死腔量によって表した換気効率が低下することを明らかにできた。人における呼吸性洞性不整脈のガス交換能効率促進機能が明らかになったことは、今後、心電図の二次情報である心拍変動解析法の向上のために貢献するものと考える。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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