2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591702
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Research Institution | YOKOHAMA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小川 毅彦 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50254222)
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Keywords | 精子形成 / 幹細胞 / 細胞培養 |
Research Abstract |
精原幹細胞の培養実験 新生児マウス(DBA/2,ICR系統)の精巣細胞をFeeder cell(MEF)の上で、4種類の成長因子(EGF, FGF, LIF, GDNF)とともに培養することで、生殖幹細胞(GS細胞)が樹立されたとの報告が2003年4月に発表された。我々はこの発表の追試を行い、その成果を確認した。さらにその後の検討で、新生児マウスのみならず十分に成長したマウスの精巣からも精原幹細胞の細胞株が樹立できることを確認し、報告した。GS細胞は不妊マウスに移植すると精子形成を生じるが、腫瘍形成等の異常細胞増殖は生じない。一度移植した精巣から再度GS細胞を樹立しなおすことも可能であった。このことから、GS細胞と精原幹細胞は実質的に同一か、もしくは容易に変換可能であることが示された。 精原細胞移植により不妊宿主マウスを妊孕化する実験 精原細胞移植後に宿主マウスを効率良く妊孕化するために、幼若マウス(10〜15日齢)の精巣に放射線照射し、精原細胞移植を行った。放射線照射は内在性生殖細胞を除去する目的で行うが、その線量の調節は12Gy前後が適当であると結論した。 放射線照射の1〜3日後に精原細胞移植を行い、2ヵ月後より雌マウスと交配実験をおこなった。これまでのところ、妊孕能を獲得したマウスでは高率(50%以上)にドナー細胞由来の産仔が得られることが確認された。さらにGS細胞を用いると宿主マウスを高率に妊孕化することが可能であった。妊孕化するための重要因子は宿主の齢、移植する精原幹細胞の濃度、などであることが確認された。
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Research Products
(3 results)