2005 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺がんに対する高密度焦点式超音波療法の免疫組織学的・分子生物学的モニタリング
Project/Area Number |
15591716
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
内田 豊昭 東海大学, 医学部, 助教授 (70146489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 恵弘 東海大学, 医学部, 講師 (40189139)
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Keywords | 前立腺癌 / 高密度焦点式超音波療法 / モニタリング |
Research Abstract |
一般に、限局性前立腺がんに対する各種治療後約20%の症例が局所あるいは遠隔転移にて再発してくるとされ、これらの症例をできるだけ少なくすることは重要である。今回われわれは、高密度焦点式超音波療法(HIFU)後の治療効果判定法としてHIFU治療前後の前立腺針生検標本におけるヘマトキシリン・エオジン(HE)染色とアポトーシス抗体を免疫組織学的に検索するとともに、予後判定因子として治療前後における血中浮遊細胞中のprostate specific antigen (PSA)遺伝子をRT-PCR法を用いての同定、さらに臨床効果から有用な予後判定因子を解析してきた。HIFU前後のHE染色では術後がん細胞残存、前立腺腺組織の残存、線維化の有無と有効率は有意に比例していた(p<0.001).血中浮遊細胞におけるPSA mRNAは、術前と術直後から検体の得られた52例について検討した。術前は52例中3例が陽性であったが、HIFU直後では6例が陽性であった。現在、予後との関連について経過観察中である。また、臨床的な予後因子解析では、術前ネオアジュバン未施行例では術後血清PSA nadir値と予後が唯一有意に比例したが(p<0.001),ネオアジュバント治療群を含めた全体では、治療前PSA値のみが有意に予後と関連した。本研究は、局所前立腺癌に対するHIFU療法における適切な患者選択や臨床効果を予測する上で大変有用な研究であった。
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Research Products
(7 results)