2003 Fiscal Year Annual Research Report
子宮内膜の癌化過程における性ステロイド受容体共役因子の発現変化とその意義
Project/Area Number |
15591737
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
岡 賢二 信州大学, 医学部附属病院, 助手 (40345749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 郁生 信州大学, 医学部, 教授 (90192062)
塩沢 丹里 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (20235493)
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Keywords | 子宮内膜 / 子宮内膜癌 / 子宮内膜増殖症 / ステロイドレセプター / コファクター / コアクチベーター / コリプレッサー |
Research Abstract |
我々は性ステロイドによる子宮内膜の増殖制御において、性ステロイド受容体共役因子の関与を検討するために、正常子宮内膜、子宮内膜増殖症、および子宮内膜癌における性ステロイド受容体転写共役因子の発現を免疫組織的手法にて検討した。本研究では性ステロイド受容体転写共役因子のうち、coactivatorとしてCREB binding protein (CBP)およびsteroid receptor coactivator-1 (SRC-1)、またcorepressorとしてsilencing mediator for retinoid and thyroid-hormone receptor (SMRT)、nuclear receptor corepressor (N-CoR)の発現を検討し、またこの発現をエストロゲン受容体、(ER)、プロゲステロンSRC-1が主に増殖期に発現されており、分泌期には減弱した。またSRC-1と受容体(PR)の発現と比較した。その結果、正常子宮内膜の腺上皮では、CBPとCBPは免疫沈降法によりエストロゲン存在下でERと複合体を形成していることが判明し、この複合体の形成が子宮内膜腺上皮のエストロゲン依存性増殖に機能的に関与している可能性が示唆された。内膜癌でもSRC-1とCBPの発現が特に高分化型癌において観察された。しかしながら興味深いことに、これらの発現はER、PRの発現と相関しなかった。この結果は、子宮内膜癌はERやPRを発現しているのにも関わらずエストロゲンやプロゲステロンに対する反応性が乏しい原因になっている可能性が示唆された。また子宮内膜増殖症ではN-CoRの発現が亢進しており、これは、増殖症の増殖能が正常内膜や内膜癌と比較して低い一因となっている可能性が考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Junko U, et al.: "Immunohistochemical Expression of Steroid Relevance to Steroid Receptor and Ki-67 Expressions"Cancer. 98. 2207-2213 (2003)
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[Publications] Shiozawa T, et al.: "Cyclic Changes in the Expression of Steroid Receptor Coactivators and Corepressors in the Normal Human Endometrium"JCEM. 88. 871-878 (2003)