2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト精子核クロマチン構成蛋白の異常が妊孕性に与える影響についての研究
Project/Area Number |
15591771
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
片寄 治男 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90281237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 薫 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (10182370)
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Keywords | 精子核 / プロタミン / アクリジンオレンジ / フローサイトメトリー / 受精 |
Research Abstract |
核酸類似蛍光色素acridine orange(AO)はsperm chromatin structure assay(SCSA)に用いられ,ヒト射出精子核蛋白組成の成熱性(protamination>と受精能の判定に有用であると報告されている.その方法には蛍光顕微鏡を用いるAO testとflow cytometry<FCM>がある.それぞれの方法により得られたParameterについて比較検討したところ、%green(AO test)とXgeen(FCM)の間には負の(r=0.411,P<0.01,n=50),%red(AO test>とXred(FCM>の間には正の相関が観察された(r=0.520,P<0.01,n=50).%redとCOMP<cells outside the mean population)<FCM)の間に有意な相関性はなかった(r=0.046,P=0.675、n=50)。FCMにより得られたparameterと体外受精における受精率との相関では,%geenと相関性のあるAO testとは異なりXgreenには相関を認めず,Xred(r=0.344,P=0.011,n=50)およびCOMP(r=0.309,P=0.023、n=50)に弱い負の相関を認めた今回の検討からSCSAの際にはそれぞれの方法に有用なparameterを選択し評価する必要性が指摘された。 今後は、卵細胞質内精子注入法(ICSI)に用いられる精子のSCSAを行い、胚発生異常のメカニズム解明に本研究を応用していく方針で、現在解析中である。
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