2004 Fiscal Year Annual Research Report
おとり型核酸医薬(デコイ)を用いた滲出性中耳炎に対する遺伝子治療の検討
Project/Area Number |
15591823
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
牛飼 雅人 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00284886)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒野 祐一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80153427)
松根 彰志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (00253899)
|
Keywords | NF-κB / デコイ / 滲出性中耳炎 / マウス / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
1 NF-κBデコイの培養線維芽細胞における炎症性サイトカイン発現に対する作用の検討 IL-8をはじめとする炎症性サイトカインはエンドトキシンなど微生物由来の抗原刺激により中耳粘膜や貯留液中の細胞から産生され、滲出性中耳炎の発症および遷延化に重要な役割を果たしているが、これらの発現は主にNF-κBを介してなされている。NF-κBデコイの滲出性中耳炎に対する有用性を検討するために、培養線維芽細胞における炎症性サイトカイン発現に対する影響を検討した。ヒト鼻茸由来培養線維芽細胞ヘリポソーム法にてNF-κBデコイを投与した後、インフルエンザ菌由来のエンドトキシンあるいはIL-1βにて刺激した後、炎症性サイトカインであるIL-8の発現をELISA法やRT-PCR法にて測定し、NF-κBデコイのIL-8発現に対する影響を検討した。同様の方法でNF-κBデコイをヒト鼻茸由来培養線維芽細胞にリポソーム法にて投与し、エンドトキシンやIL-1βにて刺激した後、核蛋白を抽出、Electrophoretic mobility shift assay (EMSA)法にてNF-κB活性を測定し、NF-κBデコイによるNF-κB抑制の程度を検討した。 2 マウス滲出性中耳炎モデルの作製 マウスにおける実験的滲出性中耳炎モデル作製のためマウスの中耳腔にインフルエンザ菌由来のエンドトキシンを注入し、中耳貯留液の出現の有無やその性状を調べるとともに中耳腔粘膜を採取して組織学的変化を検討した。
|