2004 Fiscal Year Annual Research Report
中心性漿液性網脈絡膜症発症に関する副腎皮質ステロイドとカテコールアミンの研究
Project/Area Number |
15591842
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
飯田 知弘 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50241881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌晃 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90363754)
村上 正巳 群馬大学, 医学部, 教授 (30241871)
佐藤 拓 群馬大学, 医学部, 助手 (70323350)
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Keywords | 中心性漿液性網脈絡膜症 / 内因性副腎皮質ステロイド / カテコールアミン |
Research Abstract |
中心性漿液性網脈絡膜症の発症、病態と内因性副腎皮質ステロイド、カテコールアミンとの関係を解明することを目的とする。本症の臨床例で、フルオレセインとインドシアニングリーン(ICG)蛍光造影所見の変化と、副腎皮質機能マーカーおよび副腎髄質機能マーカーとの推移を記録した。一部の症例では、急性期だけでなく、黄斑部の網膜剥離が消失して臨床的には緩解している時期についても追跡して検討した。 副腎皮質機能マーカーとしては、尿中17-KS、尿中17-OHCSを測定してクレアチニン補正値を求めた。さらに、コルチゾールに関しては、従来は通常血清コルチゾールが用いられていたが、採取時にストレスの影響を受けにくいように唾液中コルチゾールを用いることを新たに試みた。同時に、副腎髄質機能マーカーとしてカテコールアミン3分画(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)を測定した。唾液中コルチゾールに関しては、これまでの基礎データに乏しいため、健常者でも測定して再現性を確認したうえで、本症患者との比較を行った。また、採取時間で値は変動するため、13時に採取する方法をとった。中心性漿液性網脈絡膜症患者20例では、急性期においては唾液中コルチゾールが健常者に比べて高値を示した。カテコールアミンも正常者に比べて高値を示した。経時的に追えた9例ではICG蛍光造影所見に変化はなく、唾液中コルチゾールにも変動がなかった。内因性副腎皮質ステロイド、カテコールアミンが本症発症の一次的原因である脈絡膜血管の病変に関与していることが疑われた。
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Research Products
(7 results)