2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591855
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大路 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓶井 資弘 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40281125)
生野 恭司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294096)
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
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Keywords | 化学的硝子体切除 / プラスミン / 硝子体手術 |
Research Abstract |
難治性網膜硝子体疾患の治療法として、硝子体手術の重要性はますます高くなっている。黄斑円孔などの比較的手術手技の容易なものから若年者の増殖性硝子体網膜症や増殖糖尿病網膜症などの非常に高度な手術手技を要するものまで幅広い適応があるが、難治性の疾患では熟練した術者であっても網膜上の増殖膜の完全案除去は容易でない。従来の剪刀や鑷子を用いた機械的な手技に加えて、硝子体や網膜硝子体の接着に深く関与している細胞外基質を分解する酵素を用いた化学的硝子体切除の開発が望まれている。化学的硝子体切除の有力は候補として、プラスミンに着目し、患者血漿から純度の高いプラスミンを精製することを目的とした。ヒト血漿中のプラスミノーゲンをplasmin affinity cartridgeに吸着させ、イプシロンアミノカプロン酸(AMICAR液)によりより吸着しているプラスミノーゲンをaffinity cartridgeから遊離させ回収し、コンセントレーターカートリッジを通すことによりプラスミノーゲンを濃縮し、ストレプトキナーゼを用いてプラスミンに変換し、高い活性のプラスミンを得た。プラスミンの純度を確認するためにプロテオミクスで用いられている2次元電気泳動の手法を用いて検討した。ヒト血漿から精製されたプラスミンは2次元電気泳動で単一のタンパクとして確認され、プラスミン以外のタンパクはほとんど検出されなかった。非常に純度の高いプラスミンを精製することができたので、これを動物実験に用いて安全性を確認した上で臨床応用に対するできる可能性がみられた。
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Research Products
(4 results)