2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591861
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
畑 快右 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90346776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石橋 達朗 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30150428)
居石 克夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70108710)
門脇 孝 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30185889)
園田 康平 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (10294943)
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Keywords | VEGF / VPF / KDR / Fibrinogen / HIF-1 / Sp1 / PPARgamma / SU5416 |
Research Abstract |
糖尿病網膜症による視力障害の主因は血管透過性亢進を軸とした黄斑浮腫と、血管閉塞に基づく新生血管を軸とした増殖性病変である。これらいずれの病態にも深く関わるサイトカインが血管内皮増殖因子(VEGF=血管透過性因子:VPF)である。 網膜症早期に見られる血管透過性亢進が一旦おこると、血管外へ漏出するFibrinogen/Fibrinが血管内皮細胞に作用し、低酸素下で活性化することで知られている転写因子HIF-1を活性化し、VEGFの発現を促進することによって更に病態を悪循環させる可能性を明らかにした。 また我々はこれまでVEGFの作用発現には単にVEGFの発現量ばかりでなく、内皮細胞での受容体KDRの発現量が重要であることを明らかにし、さらにその発現が転写因子Sp1によって正に制御されていることを証明してきた。今回更に、既に臨床でインスリン抵抗性改善薬として用いられているPPARgamma作動薬であるPiolitazoneが、Sp1のKDR遺伝子プロモーター領域への結合を阻害することによってKDR遺伝子の発現を阻害することを明らかにした。このことは、PPARgamma作動薬の血糖コントロール自体による網膜症進行防止効果はもとより、網膜血管内皮細胞に直接働きかけることによってVEGFとその受容体システムを阻害することによる網膜症進行防止薬としての可能性を示唆するものである。現在、ヒト黄斑浮腫に対する発症防止や改善効果について検討中である。 また増殖性病変に対しては、脈絡膜新生血管モデルに対してではあるが、受容体KDRのリン酸化阻害剤であるSU5416が新生血管の発芽を阻害しうることを証明した。 このように、網膜症で見られる血管透過性亢進や新生血管に対する治療標的としてVEGFとその受容体システムの重要性を明確にするとともに、実際に薬剤による治療を実現しようとしている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Sassa Y, Hata Y, et al.: "Bifunctional properties of PPARγ1 in KDR gene regulation mediated via interaction with both Sp1 and Sp3"Diabetes. (in press).
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[Publications] Shiose S, Hata Y, et al.: "Fibrinogen stimulates in vitro angiogenesis by chorodial endothelial cells via autocrine VEGF"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol.. (in press).
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[Publications] Sakamoto T, Hata Y, et al.: "Incidence of acute endophthalmitis after triamcinolone-assisted pars plana vitrectomy"Am J Ophthalmol. (in press).
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[Publications] Mochizuki Y, Hata, et al.: "Retinal capillary hemangioma managed by transpupillary thermotherapy"Retina.. (in press).
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[Publications] Enaida H, Hata Y, et al.: "Possible benefits of triamcinolone-assisted pars plana vitrectomy for retinal diseases"Retina.. 23. 764-770 (2003)
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[Publications] Takeda A, Hata Y, et al.: "Suppression of experimental choroidal neovascularization utilizing KDR selective receptor tyrosine kinase inhibitor"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol.. 241. 765-772 (2003)
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[Publications] 畑 快右, 石橋 達朗: "現代医療 特集 糖尿病合併症の分子医学-基礎と臨床"現代医療社. (2003)