2003 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスが視覚(特に網膜機能を中心に)及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
15591870
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
門之園 一明 横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (70275030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80264654)
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Keywords | 血流速度 / 網膜 / ストレス / 蛍光眼底検査 / 黄斑部血流速度 |
Research Abstract |
正常眼の黄斑部毛細血管の血流速度の測定をおこなった。成人男子5名を対象にフルオレセイン蛍光色素を用いて、黄斑部の血流速度を蛍光点速度の移動により測定した。測定機器として、走査レーザー件眼鏡を用いた。対象の測定時の平均血圧は、120/81mmHgであった。また、脈拍は平均67であった。測定はすべて午後におこなわれた。姿勢は座位であり、計測は10回行なわれ、黄斑部のランダムに8箇所にて測定された。測定者は複数名であった。対象は、すべて健常であり、高血圧などの血流速度に影響する因子はない。 結果)すべての眼底において、蛍光点は明瞭に確認することができた。その結果、正常の網膜血流速度は、黄斑部において平均3.21mm/sであった。また、視神経乳頭部での血流速度は、平均4.12であった。血流の速度は、鼻側においては平均4.32であり、耳側においては3.98と有意差は留められないが、やや鼻側において血流速度は速い傾向がみられた。乳頭付近の血流速度が速い理由として、黄斑部と異なり網膜血管抵抗が少ないことが関係していることがあげられる。また、蛍光色素の乱流現象や血管壁への吸着、および異常血流運動は見られなかった。 今後)正常眼の基礎データとして、今回の結果は重要である。今後は、種々のストレスに対する影響を調べる予定である。現在対象としているカテゴリーは、VDT作業の有無、作業内容、労働時間により分類し、カテゴリーの黄斑部網膜血流速度を検討する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kadonosono K et al.: "Multicoated contact lens for bimanual vitreous surgery without endoillumination"Archives of Ophthalmology. 122. 367-368 (2004)
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[Publications] Iriyama A, Kadonosono K et al.: "Effects of indocyanine green on retinal ganglion cells"Invest Ophthalmology Vis Sci. 45. 943-947 (2004)
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[Publications] Uchio E, Kadonosono K et al.: "Simulation of airbag impact on eyes after photorefractive keratectomy by finite element analysis method"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 241. 497-504 (2003)
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[Publications] Kadonosono K et al.: "Absorption of short wavelengths of endoillumination in indocyanine green solution : implications of internal limiting membrane removal"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 241. 284-286 (2003)
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[Publications] Kadonosono K et al.: "Measured visual acuity of fellow eyes as a prognostic factor in macular hole surgery"Am J Ophthalmology. 135. 493-498 (2003)
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[Publications] 門之園一明: "眼科Mook・眼循環"金原出版(発刊予定).