2005 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスが視覚(特に網膜機能を中心に)に及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
15591870
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
門之園 一明 横浜市立大学, 市民総合医療センター病院, 準教授 (70275030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80264654)
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Keywords | 網膜循環 / 黄斑部 / フルオレセイン |
Research Abstract |
現代は、ストレス社会といわれている。実際、都市の生活者は否応なしに多くのストレスを受けている。その結果、多くの身体的障害が生じてくる。そのなかでも、視覚への障害が重大である。しかしながら、種種のストレスによる視覚への障害を検討した報告はない。コンピュータの発達した現代において、視覚機能は極めて重要な機能であり、視機能への影響を調べることは重要である。結果として、human-12RPE19を用い、ハロゲン光を照射して、生物学的活性を検討の結果、ストレス刺激による細胞生存率の低下が認められた。また、黄斑部血流量をフルオレセイン蛍光造影を用いて検討の結果、ストレス刺激による、細胞血流量の悪化が示された。網膜血流量は、平均2.01mm/sから平均1.42mm/sへと、光刺激により悪化し、その後、徐々に改善していくことが示された。われわれは、不特定のストレスが原因となる視覚症状に関して、網膜機能への影響のあることを証明した。網膜へは、脳血流の約30%が供給されており、ストレス性の潜在的に網膜機能への影響が生じている可能性が証明された。今研究により、ストレス刺激による視機能(網膜機能)反応の理解が深まり、ストレスに対する有効な対処法が見出されることを今後の課題としたい。
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Research Products
(2 results)