2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本人の白内障病型別発症率と発症・進行予測および危険因子探索
Project/Area Number |
15591880
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 洋 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60260840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 正美 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40183339)
小野 雅司 国立環境研究所, 環境健康研究領域, 室長 (80125228)
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Keywords | 白内障 / WHO新白内障分類 / 発症率 / 進行率 / 手術受療率 / 有所見率 / コントラスト感度 |
Research Abstract |
これまで石川県門前町の50歳以上の一般住民(無作為抽出)を対象に行った第1回の眼疫学調査の対象者1,105名中、本年度終了時点で390名について5年目の2次検診が終了した。最終的な白内障の発症率、進行率、手術受療率、5年間での白内障有所見率や手術症例数の変化などは来年度の検診が終了した時点で算出する予定であるが、これまでの結果では3主病型(皮質、核、後嚢下白内障)の発症は加齢に伴い増加する傾向がみられている。白内障の進行については、年齢との明らかな相関は見られていない。研究者らがアイスランド一般住民を対象に行ったReykjavik Eye Studyでも同様の傾向が見られおり興味深い結果と考える。2次検診では白内障3主病型(皮質、核、後嚢下)以外の混濁病型についても検討を行っている。3主病型以外の混濁病型、i)Fiber folds、ii)Water clefts、iii)Vacuoles、iv)Focal dots、v)Retrodots、vi)Coronary cataractのそれぞれの有所見率は29.1%、41.4%、21.1%、28.6%、22.5%、11.5%であった。i)、ii)、v)、は加齢に伴い増加していた。i)がみられた症例の91%は皮質混濁に伴うものであった(投稿中)。6病変中には視機能障害につながるものがあり、日本人での有所見率を明らかにすることは意義がある。 昨年に引き続き、3主病型とRetrodots混濁合併のコントラスト感度への影響を検討した。皮質白内障はCENがない場合はコントラストへの影響は少ないが、WHO分類の程度2以上でCENを合併するとコントラストの有意な低下をきたす。核白内障は程度1ではコントラストに影響はなく、2以上で低下が見られる。後嚢下白内障は程度1でも有意なコントラストの低下を生じる。混合型混濁のコントラスト感度は各単独混濁による低下量の(log(MAR))の増加量)の加算値にほぼ相当した。この結果はWHO白内障分類から白内障の手術適応を判定する際、有用な基準となる可能性がある。
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Research Products
(1 results)