2003 Fiscal Year Annual Research Report
広範小腸切除後の消化管運動機能の回復におよぼすアルギニンの効果
Project/Area Number |
15591884
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
蛇口 達造 秋田大学, 医学部, 助教授 (00124644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 裕顕 秋田大学, 医学部, 助手 (90182807)
加藤 哲夫 秋田大学, 医学部, 教授 (20004963)
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Keywords | 広範小腸切除 / アルギニン / 消化管運動 / テレメータシステム / マイクロダイアリシス / 吸収能 |
Research Abstract |
アルギニンの重要性をin vivoで検討するのに適した我々の短小腸モデルを使い、残存回腸の運動機能と吸収機能の評価をin vivoで同時に行う実験系を確立することを平成15年度の目的とした。短小腸モデルで消化管運動テレメータシステムを利用するにあたり、以下の予備実験が必要であった。1)小腸は生後4週(体重70g)では直径が3〜4mmと細く、使用するforce transducer(FT)の幅が細小でも4mmである。腸管壁にFTを縫合する際、腸管壁が薄く、脆弱であるため、装置製作会社推薦の絹糸ではなく、滑りが良い5-0針付きナイロンを使用し、記録可能であることを確認した。2)送信器は6gで、4週齢ラットの90%切除された小腸の重さと同重量であり、腹腔内でラインを介し腸管壁に縫合されるFTと一体化している。送信器を皮下に留置できれば、腹腔内に起こり得る合併症は避け得ると考え皮下ポケットを作成してみた。正中切開創の治癒過程で高価な装置を噛み切られたため、腹腔内に留置するのがベストと考えられた。3)麻酔に関しても、これまでの単なる腸切除・吻合に加えFTの縫合も必要となり、手術時間の延長で、ネンブタールの追加が必要となり2倍量となった。FT埋込み時、腸管の蠕動をとめ、弛緩させる目的で使用する硫酸アトロピンを皮下注(0.1mg/kg)するタイミングについてもtransducerの縫合直前に変更した。小腸運動機能は、現在、単吻合(2匹)と(3匹)で空腹時のみ観察した。肝臓のマイクロダイアリシスに関しては、未だ成績を評価する段階にはない。現在も90%小腸切除ラットを作成し、実験を継続中である。特に、長時間の計測とサンプリングではラインを噛まれるトラブルがあり、ビデオによるモニターを準備中である。
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Research Products
(1 results)