2003 Fiscal Year Annual Research Report
小児悪性固形腫瘍におけるβ-カテニン、および関連遺伝子の発現と意義について
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15591885
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山崎 哲 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (20334683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 聡 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90313535)
窪田 正幸 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50205150)
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Keywords | β-catenin / 神経芽腫 / 腎芽腫 / 免疫染色 / 定量的PCR |
Research Abstract |
近年、小児悪性固形腫瘍のうち肝芽腫についてβ-cateninが細胞核内へ異常集積することが報告されていますが、本研究ではその他の小児腫瘍を含め、小児腫瘍におけるβ-cateninの関与を、関連する接着蛋白、Wnt系における周辺遺伝子の発現や異常を含めて追跡することにより明らかにすることを目的とします。 β-catenin以外の接着因子(cadherin、α-catenin、γ-catenin)などの発現についてβ-catenin発現傾向と何らかの関連が見出せれば、そのoncogenesis、あるいはbiologyにそれらの因子が関連している可能性が示唆され、また、Wnt系においては、この異常β-cateninが周辺遺伝子であるcyclinD1、c-mycを活性化し、oncogenesisを促進する方向に関与しているとすれば、その発現量は各々の遺伝子がparallelに発現しているのではないかと考えられます。それらを免疫組織学的手法、あるいは分子組織学的手法(DNA解析 direct sequencing、real time RT-PCR法によるm-RNA定量など)により明らかにしたいと考えております。 現在までに神経芽腫凍結検体75例、腎芽腫8例についてそれぞれDNA抽出、RNA抽出、RNAよりcDNA作成までを終え、β-cateninの定量的RT-PCRを行う準備を行っています。また、β-cateninの免疫染色についてはパラフィンブロックより未染のプレパラートを作成し、現在、染色の条件設定を行っている途中です。
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