2005 Fiscal Year Annual Research Report
VEGF遺伝子導入による実験的自己組織移植法の開発
Project/Area Number |
15591898
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Research Institution | Saitama Medical School |
Principal Investigator |
高松 亜子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20206874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原科 孝雄 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00090035)
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Keywords | 形成外科学 / 移植学 / 遺伝子治療学 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
HR-1 strain(雄、体重30g)にVEGFh165-pBLAST plasmid(lnvirtogen)6μgとPlus.ReagentをD-MEM培地600μlで希釈し,Lipofectin(Invivogen)24μlを含む同量のD-MEM培地と室温で15分混合し、DNA-liposome複合体を作成した。手術術3日前、手術時に、ソケイ部皮弁の皮下に直接注入した。対照群には生食をD-MEM培地用いた。 【実験1】HE染色による組織所見は、皮下投与群で投与後3日目まで皮下毛細血管の拡大と増加を認めた。 手術時皮弁皮下注入群の横型有茎ソケイ皮弁では、術後7日目の生存面積が60.0±0.002%(対照群48.3±0.19%)と増加したが、統計的優位差を認めなかった(t=0.67) 遊離複合組織移植の場合には投与群では18.4±0.12%(対照群24.7±0.09%)で移植組織片の肉眼的生着率がより小さかったが優位差はなかった(t=0.40)。 [実験2]シリコン留置VEGF皮下注入群のHE染色による組織所見は、シリコンの周囲に炎症性細胞と線維細胞による皮膜層を形成し、その周囲で皮膚側においてのみ毛細血管拡張と増加を認めた。毛細血管所見は留置シリコンの中央でも認められた。 手術時皮弁皮下注入群の縦型有茎ソケイ皮弁では皮下生存面積が60.0(±0.001)%で対照群(59.6±0.16%)に比べ広かったが、統計的優位差を認めなかった。 遊離複合組織移植の場合には10.3%(対照群3.4%)で組織移植片の生存率は大きかった。 VEGF plasmid-liposome複合体の投与による副作用と考えられる所見を認めなかった。
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