2003 Fiscal Year Annual Research Report
マウス全胚培養への遺伝子導入による四肢形態形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
15591905
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
岸 陽子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70257921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 利明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50266706)
内田 満 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (00176695)
栗原 邦弘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70133387)
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Keywords | マウス全胚培養 / エレクトロポレーション法による遺伝子導入 / 四肢の発生 |
Research Abstract |
1、遺伝子の選択 マウス胎生12日胚の脾臓よりRNAを抽出した。あらかじめGene bankより多合指症の要因となっているHOXD13,H0XZA13、前肢を決定するTBX5の塩基配列を調べ目的のマウスのRNAを抽出すべくプライマーをデザインした。温度をHOXD13は68度,HOXA13は66度TBX5は68度に設定し、PCRをかけ、HOXD13,HOXA13,TBX5のRNAの分離を行った。 2、遺伝子導入 妊娠12日のstd-ddyマウスをエーテル麻酔後、開腹し子宮を出し、胎盤をつけたまま羊膜ごと体内から取り出した。その胚をタイロード液で満たしたシャーレの中に入れ、ネッパジーン社製遺伝子導入装置を用い、縦方向に胚を固定し、胎盤を把持した形で発現プラスミドPCAGGS-lacZ50μgに0.1%FastGreen液を混ぜたものをガラスキャピラリーを用い、羊膜内手部周辺に注入した。電極としてはピンセット型で先端0.5mmのものを用い、50msecの電気パルスを1パルス/秒の割合で3パルス加えた。電圧は50、60、70mAを選択し、比較した。その胚を直後よりグルコース加の100%マウス血清中で、前日より37度に保温してあった培養器の中に入れ、20%酸素5%二酸化炭素、窒素含有下で2日間培養した。Lac-zの発現程度を検討した。胚の障害度が70mAでは強く、羊膜の破損が認められた。また胎児死亡の頻度も増加した。それを防止するために心停止の際、電気ショックをあたえる時の熱傷を防止するフィルムを電極尖端につけ工夫したが、電極が小さいこと、溶液中で行うためはがれやすいこととが原因となって、羊膜の破損は防止できていない現状である。
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