2004 Fiscal Year Annual Research Report
味覚性舌乳頭と味蕾の形成過程におけるシグナル分子の役割に関する分子細胞学的解析
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15591952
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
岩崎 信一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (70147833)
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Keywords | 味覚性舌乳頭 / 味蕾 / 形態形成 / 蛍光抗体法 / 共焦点レーザースキャン顕微鏡 / in situ hybridization / シグナル分子 / 炭酸ガス培養器 |
Research Abstract |
1.ラット・マウスの胎児および幼若動物(ラット,胎齢12日、14日、16日、18日、20日、生後0日、7日、14日;マウス,胎齢14日、16日、18日、20日、生後0日、7日、14日)の舌を麻酔下で灌流固定後採取し、4%paraformaldehyde in 0.1M cacodylate bufferで固定、エポキシ樹脂で包埋した。初めに作成した上記試料に加えて、ラットについては新たな試料を作成し、実験を継続中である。茸状乳頭・有郭乳頭、葉状乳頭の形態形成とを関連付けて、Shh,Bmp-2,-4,Bdnf,Fgf-4,Egf,Tgf-β,Ngf,Kgfに対する抗体を用い、Microprobe社のAlexa seriesで蛍光標識し、共焦点レーザースキャン顕微鏡で観察した。また、同試料をProtein A-colloidal gold法免疫電子顕微鏡観察は予備観察を継続中である。 2.1と同時期のラット・マウスの胎児および幼若動物の舌粘膜で、Shh,Bmp-2,-4,Bdnf,Fgf-4,Egf,Tgf-β,Ngf,Kgfの分子種のm-RNAに対するプローブでのin situ hybridization法を試み、whole-mount、光学顕微鏡(ジゴキシゲニン標識法)での各シグナル分子のm-RNAの出現時期と分布の解析を、茸状乳頭・有郭乳頭、葉状乳頭の形態形成との関連性を検討するために観察を継続中である。透過電子顕微鏡(ジゴキシゲニン標識法またはProtein A-colloidal gold法)レベル観察については、予備的な観察を行っている。 3.ラット・マウスの胎児(ラット,胎齢12日、14日、16日、18日;マウス,胎齢14日、16日、18日)の舌の器官培養に関しては、本補助金によって新規購入した炭酸ガス培養器によって、現在予備実験の段階である。 4.EGF、FGF-acidic、FGF-basic、FGF-7などの出現、分布様式に関する共焦点レーザースキャン顕微鏡で観察のデータについては、舌乳頭の形態形成との関連性が十分証明可能であることが明らかになってきたので、現在論文として執筆している段階であり、今年度中には出版する予定である。
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