2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591957
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Research Institution | Aichi-Gakuin University |
Principal Investigator |
吉村 文信 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50001962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 幸孝 愛知学院大学, 歯学部, 助教授 (60239506)
西川 清 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50340146)
西山 宗一郎 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30343651)
佐藤 啓子 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70410579)
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Keywords | 歯周病原細菌 / 線毛 / FimA線毛 / Mfa線毛 / fimA遺伝子 / ゲノタイプ / 形態形成 / 嫌気性菌 |
Research Abstract |
1.歯周病原細菌P.gingivalisにおける線毛 本菌には異なるサブユニットを持った少なくとも3種類の線毛があることが判明した。まず最初に明らかとされたfimA(40kDa)線毛、次にmfa(75kDa)線毛、さらに上記の線毛構成蛋白質の中間的なサイズを持つ、53kDa蛋白質を主たる構成蛋白質とした線毛である。 2.P.gingivalisの3種類の線毛の分布 ゲノム解析が終わっているW83株はいずれの線毛も保持していないようである。fimA遺伝子は存在するが発現していない。mfa遺伝子は分断されている。3番目の線毛(53kDa)の遺伝子については不明であるが、蛋白質は発現していないと考えられる。ATCC33277株には前者2つの線毛が発現していると考えられるが、53kDa線毛は発現していないと考えられる。遺伝子の存在はW83株と共に不明である。381株は最初にfimA線毛が精製された株である。その後、mfa線毛も75kDa蛋白質として精製されている。さらに、3番目の線毛も存在することが複数の報告で明らかとされている。我々もこれを再確認した。遺伝子(pga53)が染色体上のどの領域にあるのか不明である。 3.fimA線毛におけるバリエーション fimA線毛にはゲノタイプと呼ばれ、IからV、さらにIbと、6種類の遺伝子配列上でのバリエーションが報告されている。少なくとも、I、II、Ib型を持つ株から線毛が精製された。III、IV、V型株にも、I、II、Ib型株のように多量に線毛が発現しているか否かなお不明である。 4.線毛精製法から推測できる線毛の存在様式 I型株からは線毛が容易に菌体から剥ぎ取れるが、II、Ib型線毛は菌体を破砕しないと可溶化してこない。このような事実から線毛の存在様式の違いについて仮説を立て、これを検証する計画である。 5.I型fimA線毛における調節機構 fimAのすぐ上流にあるfimXY遺伝子がfimAの発現に重要な役割を果たしている事が判明した。
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Research Products
(6 results)