2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15591972
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
吉野 賢一 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (90201029)
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Keywords | アカゲザル / 認知課題 / 視覚刺激 / 前頭連合野 |
Research Abstract |
実験動物として若齢アカゲザルを用いた。サルに麻酔を施し、モンキーチェアーに頭部を固定するための金具を取り付けた後、防音室内で課題習得のためのトレーニングを開始した。 サルはコンピュータによって制御された視覚刺激を認知し、その後の行動を選択する。視覚刺激はサル眼前に置かれたディスプレイに提示される。サルはある条件を満たす視覚刺激を選択し、視覚刺激の提示された位置と対応してモンキーチェアーの左、右、中央に取り付けられたレバーを押すことが要求されている。 視覚刺激は現時点で3種類の図形(丸、三角、四角)からなっている。報酬の得られる図形はコンピュータによって決められているが、報酬を10回獲得するとコンピュータは報酬の得られる図形を変更している。サルがこの課題を理解しているかどうかは、報酬の得られる図形を最初に選択してからの報酬獲得率(完全に習得していれば100%)、および報酬を初めて得るまでの試行回数(完全に取得していれば2回以下)で求めている。最近のデータでは前者は約80%、後者は平均4.9回であり、サルがこの課題を完全に理解しているとは言えない状況にある。 ニューロン活動を記録するときには視覚刺激は2種類の色(赤と緑)と3種類の図形(丸、三角、四角)の組み合わせを使用することを予定している。サルは6通りの組み合わせのうち、ランダムに選ばれた3つの図形から報酬の得られる唯一の組み合わせを選択するか、報酬の得られる図形が提示されていない場合はいずれのレバーも押さないことで報酬を獲得することができる。いずれにせよ更なるトレーニングが必要であるが、サルは順調に課題を理解しつつある。
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