2003 Fiscal Year Annual Research Report
低出力超音波刺激によるインプラント埋入後の骨形成促進効果に関する研究
Project/Area Number |
15592058
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
濱野 徹 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60172988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江尻 貞一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
長岡 英一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00028812)
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Keywords | インプラント / 骨形成 / 超音波刺激 / オッセオインテグレーション |
Research Abstract |
雄性Wistar系ラット10匹を実験に用いた。実験的インプラント体としてチタン製ボーンスクリュウを使用した。外科用エンジンに専用ドリルを取り付け、ラットの左右両脛骨にインプラント孔を形成し、ボーンスクリュウを埋入した。埋入手術の翌日より低出力超音波(LIPUS)刺激による実験を開始した。右側脛骨を実験側として、インプラント埋入部の皮膚上に発振子を当て、毎日20分間LIPUS刺激を与えた。左側脛骨にはLIPUS刺激を与えず、対照側とした。5匹を4日目に、残りの5匹を7日目に屠殺し、それぞれ4日群ならびに7日群とした。すべてのラットには屠殺4日前と1日前に骨ラベリング剤(カルセイン)を投与した。屠殺後、左右脛骨を採取し、マイクロフォーカスX線CT(μCT)撮影を行った。得られた連続スライス像から3次元再構築像を構成し、インプラント周囲骨の観察を行った。 <結果> 4日群では、μCT3次元構築像において、対照側ではインプラント周囲に新生骨は認められなかったが、実験側では幼弱な新生骨形成が観察された。 7日群では、実験側ならびに対照側のインプラント周囲に新生骨形成が認められ、両者に明らかな差は認められなかった。 <今後の計画> 骨試料を樹脂包埋して、CLSM(共焦点レーザー顕微鏡)にて骨動態の分析と細胞成分の観察を行い、μCTで得られた骨構造の変化を裏付ける細胞レベルでの骨組織動態変化を解析し、LIPUS刺激の効果について評価・検討する。
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