2006 Fiscal Year Annual Research Report
低収縮性低粘性ウレタン系モノマーを用いたコンポジットレジンの開発
Project/Area Number |
15592074
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Research Institution | The Nipponn Dental University |
Principal Investigator |
岡村 弘行 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (40095089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 平 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教授 (40147773)
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Keywords | コンポジットレジン / 低収縮 / 低粘性 / ウレタン系モノマー / 機械的性質 |
Research Abstract |
低収縮性ウレタン系4官能性メタクリレート(特許出願公開番号2000-204125)と希釈剤モノマー(モルホリルアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート)とからなる混合モノマーを開発しコンポジットレシンを作製した。この重合収縮率、粘性は従来のbis-GMAベースのモノマーより優れており、機械的強度も同様であった。さらにベンゾイン系重合開始剤を混合した6〜8官能性アクリレートモノマー混合物(M(TSR-400シリーズ)-1,M-2)光重合型モノマーを作製する。また、比較のため、変性ビスフェノールA型ジアクリレート系混合モノマー、8官能性ウレタンアクリレートモノマー混合物(M-3,M-4)も作製た。れらに2種類の光増感剤(イルガキュアー1700、1800)を用いた4種類のモノマー混合物、および比較するためbis-GMAベースのモノマー混合物(GMA)を用いた。これらの溶液の物性として、粘性(コーンプレート型回転粘度計、現有設備およびデジタル制御装置CMJ750R)で調べた。この結果、最も操作性と重合性に優れた組成について、重合体を作製し、この機械的強度を調べ、従来のbis-GMAベースの混合モノマーと比較検討した結果、以下の結論が得られた。 1.試作コンポジットレジンの稠度は、GMAと比較してM-1〜M-4で有意に大きな値を示した。 2.圧縮強さは、GMAと比較してM-1〜M-4は大きな値を示した。 3.間接引張強さは、M-3でGMAより大きな値を示し、これ以外はほぼ同等の値となった。 4.曲げ強さは、M-4でGMAより大きな値を示し、これ以外はほぼ同等の値となった。 5.重合収縮率は、M-1〜M-4でGMAと比べて極めて小さい値となった。 6.試作したモノマー混合物から作製したコンポジットレジンは収縮も少なく、稠度も大きかったため、試作したモノマー混合物はコンポジットレジンのモノマーとして有用であると考えられる。
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