2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592075
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
宮坂 平 日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40147773)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / 抗菌性 / コンポジットレジン / 機械的性質 |
Research Abstract |
2次う蝕の防止という観点からコンポジットレジンへの抗菌効果の付与を目的として、酸化チタン光触媒をコンポジットレジンに適用するための研究を行った。平成16年度までの研究より、酸化チタン単体(テイカ(株))のほうが、酸化チタンにハイドロキシアパタイトを添加し対電極物質を混合した光触媒(信州セラミック製)より抗菌作用は大きいことが明らかとなった。また、前年度において、酸化チタンが機械的性質に及ぼす影響を調べた結果、全体的には酸化チタンの添加率が増加すると機械的強度は減少する傾向が認められた。そこで、今年度は、酸化チタンの粒径や比表面積の違いがコンポジットレジンの機械的性質に及ぼす影響を調べるため、粒径、比表面積の異なる酸化チタンを用いてコンポジットレジンの試作を行った。前年と同様に、bis-GMA+TEGDMA(2:1)からなる混合モノマーとカンファーキノンを光重合開始剤とし、フィラーに平均粒径1.6μmの溶融石英粉末および50nmのマイクロフィラーを7:3の重量比で混合し、表面を5molecule/nm^2となる濃度のy-MPTSでシラン処理したハイブリッドフィラーを作製した。このフィラーに混合比率を変化させて、粒径、比表面積の異なる酸化チタンを5〜30%添加した混合フィラーを作製し、この混合フィラーを70wt%含む光重合型コンポジットレジンを試作した。次に、試作コンポジットレジンを光重合させた硬化体について、曲げ強さ、間接引張強さ、圧縮強さを測定し、混合した酸化チタンの粒径が物性に及ぼす影響を評価し、粒径の小さい酸化チタンの影響が著しいことを見出した。また、新たな重合収縮率測定法を開発したため、光触媒添加のコンポジットレジンの重合収縮率に及ぼす影響について評価する予定である。
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Research Products
(1 results)