2004 Fiscal Year Annual Research Report
唾液中カンジダマンナン抗原測定による口腔カンジダ関連疾患の診断法開発
Project/Area Number |
15592136
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
高野 正行 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (50197117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿澤 卓 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (70085869)
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Keywords | 口腔カンジダ症 / カンジダマンナン / ELISA / 唾液 |
Research Abstract |
目的:カンジダ菌関連疾患の診断や抗真菌剤の効果を判定するためにELISA法を用いた高感度のカンジダマンナン検査を適用して,さまざまな口腔粘膜疾患を有する患者の唾液中のカンジダ菌の細胞壁の構成成分であるカンジダマンナンの抗原値を計測する.対象:口腔粘膜病変を主訴として当科に来院した43症例で,男性19名,女性24名で平均年齢67.7歳であった.対照群として15人の健康成人,平均年齢43.6才に同様の検査を行った.方法:治療開始前にマンナン抗原を計測するために口腔から唾液を採取する一方,病変の擦過によりカンジダ培地を用いた分離培養を行った.カンジダマンナン抗原の計測は高感度カンジダマンナン検査キットを用いて行い,培養検査は選択培地を用いて行った.結果:口腔カンジダ症患者のカンジダマンナン抗原値の治療前の平均は2.64±1.32u/mlであり,健康成人の平均値は0.18±0.38u/mlで,この相違は明らかであった(p<0.001).抗真菌剤による治療後,カンジダマンナン抗原値は著明に減少した(p<0.001).また口腔症状とカンジダマンナン抗原値には正の相関が認められた.結論:唾液中のカンジダマンナン抗原値は口腔カンジダ症の診断と治療効果の判定の補助として有用である. (第6回アジア口腔顎顔面外科学会総会,第49回日本口腔外科学会における報告)
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