2003 Fiscal Year Annual Research Report
IL-12併用投与IL-18遺伝子治療実験における免疫細胞浸潤動態についての検討
Project/Area Number |
15592142
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
三宅 正彦 日本大学, 歯学部, 講師 (40157615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宮山 一雄 日本大学, 歯学部, 助教授 (00120452)
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Keywords | 口腔癌遺伝子治療 / IL-18 / ICE / 扁平上皮癌 / マウス |
Research Abstract |
口腔は多くの外来抗原にさらされることから,癌が発生した場合にも胞巣の周囲に多くの炎症性細胞の浸潤が認められる特徴が口腔癌の特徴として明らかとなっている。この性格を利用しIL-18遺伝子を導入することで,腫瘍胞巣周囲に浸潤したマクロファージを活性化させ持続的なIFN-γの産生を促し,NK細胞による腫瘍細胞融解作用の上昇やFasリガンドの発現増強によるapoptosisの誘導によって殺細胞効果が期待する治療実験を計画した。本年度は、C3H/HeNの脾臓より抽出したtotal RNA1μg、oligo (dT) 15 Primer、RAV2 Reverse Transcriptase (Takara)を用いて作製し、下記のプライマ?とKOD -Plus- (TOYOBO)を用いてPCR(94℃ 15sec,60℃ 30sec,68℃ lmin.35cycle)を行ない、完全長マウスproIL-18(約680bp)およびICE(約1280bp)のcDNAを作製した。それぞれのPCR productをpENTR/D-TOPO (Invitrogen)に組み込み、サブクローニングを行なった(pENTR-mIL-18、pENTR-mICE)。GATEWAY法(Invitrogen)により得られたpENTR-mIL-18、pENTR-mICEからpAd-DEST vectorにinsert(完全長マウスproIL-18およびICEのcDNA)を移入させ、サブクローニングを行ない、それぞれの治療用発現ベクターを作製した(pAd-DEST-mIL-18、pAd-DEST-mICE)。 ついで、promIL-18、mICE cDNAをクローニングした発現ベクターを制限酵素pacIで切断して直鎖状にし、293A細胞にLipofectamine 2000(Invitrogen)を用いて導入した。導入した293A細胞の培養中にplaqueの出現を確認してから、細胞を集め、クルードウイルスライセートを作り、さらに293A細胞に感染させて、ウイルスの増幅を行なった。力価が十分だと判断されたところで、promIL-18、mICE発現ベクターをマウス扁平上皮癌細胞にtransfectionを行い、IL-18産生の検討を続けている。現在のところtransfection効率を上げるための基礎的検討を繰り返している。
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