2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15592194
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
園木 一男 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (50316155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 徹 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10244782)
横田 誠 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40107298)
高田 豊 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)
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Keywords | 歯周病 / 脳卒中 / 動脈硬化 / 頚動脈エコー検査 / 頭部MRI検査 |
Research Abstract |
脳卒中と歯周病との因果関係を前向き介入試験で明らかにするため、平成15年度より同意がとれた歯周病患者13名(男性2名、女性11名)に対し、治療前の歯周病評価及び頚動脈エコー検査、頭部MRI検査及び空腹時採血、病歴聴取を行った。13名の平均年齢は、53.8歳(標準誤差2.0)であった。2名が高血圧症で、2名がバセドウ病で治療中あった。1年半前に禁煙した1名以外、喫煙歴はなかった。身体的所見としては、平均BMI22.3(標準誤差0.8)、平均収縮期血圧127(標準誤差4)、平均拡張期血圧75(標準誤差3)であった。歯周病評価では、平均残存歯数が、18.5本(標準誤差2.4)、pocket depth(PD)が6mm以上の部位数の平均が、9.5カ所(標準誤差4.2)、bleeding on probing(BOP)の平均が、42%(標準誤差7)であった。残存歯数は、体重、BMIと有意な負の相関がみられた。 一方、頚動脈エコー検査では、総頚動脈の内膜中膜厚(IMT)の平均が、0.7mm(標準誤差0.03)で、13名中にプラークの形成を認めたものはいなかった。IMTと上記の歯周病評価3項目との相関はみられなかった。頭部MRI検査では、施行しえた12名中4名に大脳白質に虚血性あるいは動脈硬化性変化を認めた。そこで、歯周病評価3項目で、大脳白質の変化を有する群と有しない群の2群間比較を行ったが、有意差がでる項目はなかった。空腹時採血では、PDが6mm以上の部位数と白血球数との間に正の相関、HDLコレステロールとの間に負の相関がみられ、またBOPと白血球数との間に正の相関、HDLコレステロールとの間に負の相関がみられた。 今後、歯周病治療を行いながら、平成16年度と17年度で同様の歯周病の評価と頚動脈エコー検査、頭部MRI検査及び空腹時採血を行い、脳卒中と歯周病の因果関係を明らかにする予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sonoki K, et al.: "Atherogenic role of lysophosphatidylcholine in low-density lipoprotein modified by phospholipase A2 and in diabetic patients"Metabolism. 52. 308-314 (2003)
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[Publications] Takata Y, et al., Sonoki K.: "Prevalence of hepatitis viral infection in dental patients with impacted teeth or jaw deformities"Oral Surgery Oral Medicine Oral Pathology Oral Radiology Endodontics. 96(1). 26-31 (2003)
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[Publications] Takata Y, et al., Sonoki K.: "Relation of physical fitness to chewing in 80-year-olds."Oral Diseases. 10(1). 44-49 (2004)