Research Abstract |
歯周病最大のリスクファクターである喫煙は,生態防御機構の不均衡によるとされているがその見解は様々である。我々は,喫煙による,好中球に対する一連の殺菌系の検討を行い,活性酸素産生能と脱顆粒の関連について考察を加え,以下の如く専門学会,ならびに学術誌にその研究成果を発表した。 1,喫煙が好中球の機能に及ぼす影響-脱顆粒と活性酸素産生能についての一考察-,日本歯科保存学学会第120回春季総会,東京,2004,6月. 2,歯周組織における喫煙の影響と禁煙サポートの展開について,第20回日本歯科医学会総会,横浜,2004、10月. 3,喫煙が末梢血好中球の殺菌能に及ぼす影響,日本歯科保存学会雑誌,47巻,6号,803-814,2004. 概要は以下の如くである。 1,ニコチン暴露により,細胞外エラスターゼ活性,総エラスターゼ,活性酸素産性能の上昇を,α1アンチトリプシンの抑制を認めた。 2,コチニン暴露により,総エラスターゼ,α1アンチトリプシン,活性酸素産性能,ラクトフェリン放出の抑制を認めた。
|