2004 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原性細菌による心血管系全身性疾患形成に関与するTLR機能の解析
Project/Area Number |
15592201
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
葛城 啓彰 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (70224483)
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Keywords | TLR4 / 好中球 / マクロファージ / 活性酸素 / 貪食 |
Research Abstract |
C3H/NおよびC3H/Jマウスを用いてTLR4が、歯周病原性細菌の認識および貪食・殺菌機構に及ぼす影響について検討し、以下の結論を得た。 1.FMLPおよびPMA刺激においてはTLR4欠損・非欠損マウスにおいてルミノール依存性細胞外活性酸素産生、DCFH依存性細胞内活性酸素産生能、細胞内カルシウム濃度、細胞内NO産生に差異は認められなかった。 2.F.nucleatum刺激においてはTLR4欠損・非欠損マウスにおいてルミノール依存性細胞外活性酸素産生、DCFH依存性細胞内活性酸素産生能、細胞内カルシウム濃度、細胞内NO産生、貪食率に差異は認められなかった。 3.P.gingivalis刺激においては、TLR4欠損・非欠損マウスにおいてルミノール依存性細胞外活性酸素産生、DCFH依存性細胞内活性酸素産生能において、TLR4欠損マウスで高い活性酸素産生を認めたが、細胞内カルシウム濃度、細胞内NO産生、貪食率に差異は認められなかった。 4.A.actinomycetemcomitans刺激においてはTLR4欠損・非欠損マウスにおいてルミノール依存性細胞外活性酸素産生、DCFH依存性細胞内活性酸素産生能、細胞内カルシウム濃度、細胞内NO産生、貪食率に差異は認められなかった。 5.カゼイン刺激において腹腔滲出好中球数は、4〜6時間でTLR4欠損マウスでは減少していた。同様にP.gingivalis刺激においては、TLR4欠損マウスで、腹腔投与で腹腔滲出好中球数の減少、経鼻腔投与でも肺胞滲出マクロファージ・好中球数の減少が認められた。
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