2004 Fiscal Year Annual Research Report
初期う蝕の硬組織状変性化の検出器の開発とEBMに即した客観的評価方法の確立
Project/Area Number |
15592212
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小関 健由 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80291128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩倉 政城 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (90005067)
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Keywords | う蝕 / 超音波 / 非破壊試験 / 診断 |
Research Abstract |
エナメル質表層の詳細なう蝕や白斑(白濁)の進行状況を客観的に数値化評価する方法は未だ確立されていない。本研究では、超音波の非破壊検査をベースとした新しい初期う蝕診断装置を製作し、その性能を検証する事で、世界的に標準となるう蝕評価の方法を提言するものである。製作した超音波う蝕測定装置のセンサ部分は直径が5mm、長さが20mmの大きさであり、そのままでも口腔内で測定する事が可能な大きさであり、その制御・アンプ部も電池駆動が可能な小型の装置を製作した。前年度は信号にノイズが乗っていたが、このノイズを除去する事に成功し、発信が非常に安定し、測定の安定性が向上した。さらに歯面への接触圧を調整する簡便な接触子を考案したことにより、臨床での応用に向けて小型で独立した測定システムを構築できる目処が立った。この測定装置の性能を検証するために、各段階に脱灰した抜去歯を用いてその脱灰の度合いと測定値を比較した。XYZ軸制測定ステージと微圧センサを組み合わせた試料固定台と制御プログラムおよび同期して動く計測プログラムを制作し、歯面の測定を繰り返し行った所、歯の表面状態に応じた計測値を再現性良く測定することができることが示された。さらに、エナメル質や象牙質、歯石などを含む歯面の状態を超音波測定器で判別できる可能性も示された。この研究成果は、う蝕診断の新たなツールとなりうる可能性を示し、実際の臨床研究応用への道を開くものとなった。
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Research Products
(4 results)