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2005 Fiscal Year Annual Research Report

日本文化における「安楽」、それに基づく看護実践における「安楽」に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15592238
Research InstitutionSeirei Christopher University

Principal Investigator

佐々木 百合子  聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (10320988)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 見目 節子  つくば国際短期大学, 看護学科, 教授 (50310511)
山元 由美子  東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (30325972)
Keywords安楽 / 臨床看護における安楽 / 日本文化の中の安楽 / 安全 / 自律 / 安楽の構造図
Research Abstract

本研究の目的は、日本文化における歴史的背景から「安楽」の概念を探索し、それに基づく臨床看護における「安楽」の概念の明確化を行うことである。平成15.16.17年度の3年間で、以下のことが明確となった。
戦後の看護教育で「身体的にも精神的にも苦痛.不安のない満足した状態」と定義化され、「安全」「自律」とともに看護の本質であると日常的に用いられてきた。しかし、研究の結果
(1)現在までの看護領域での「安楽」の研究は、用具の工夫や、看護技術の改善・開発に関するものであること
(2)日本文化の中では、730年代から、仏教用語として使用されてきたが、近年は一般的には「安楽死」とイメージされることがほとんどで、「安らか」「穏やか」「楽」などの言い表し方が通例として用いられていた。
(3)医学・社会学・心理学・精神学・哲学・家政学・社会福祉学などの領域では既存の文献や、研究者へのインタビュー等から「安楽」の用語は見当たらなかった。
(4)わが国では、1945年、Comfortを「安楽」と翻訳して看護系雑誌に紹介されているのが最初であった。
(5)現在までの看護領域における「安楽」に関する研究はかなりの数に上るが、その研究は量的なものがほとんどで、概念を明確にしたものはなかった。
これらの研究調査を踏まえ、看護科学学会などに発表し、多くの意見や感想・実践での情況などを参加者からも出してもらい、看護の現場では、安楽に関する意味合いが変化していることが推量されたため、特に、17年度は臨床看護の場を限定し「安楽」についての看護師助産師への面接・ナラティブ・質問紙などの調査を行った。
その結果
(6)その結果「安楽」は、看護目標やケアの結果として使用しており、「外科病棟」「整形外科病棟」「産科棟」「混合病棟」「在宅」などにおけるそれぞれの「臨床看護における安楽の構造図」を作成、対象の抱える健康上の問題によって構造に変化があることを発見した。
これらの一部については第24回.第25回看護科学学会で発表し、参加者からの意見をさらに研究者および研究協力者とともに検討し18年度の第26回看護科学学会では「安楽」についての意見交流の場を設定してもらえるよう働きかけている。また、今までの研究結果を誌上発表するための準備を進め、現在までに開拓した研究協力対象者および施設への調査を続け、今後2年間を目標に、1)「安楽」の尺度の作成2)尺度の信頼性妥当性の検証3)1)2)から看護実践者の「安楽」についての概念構築を行う準備を進めている。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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